UEFAチャンピオンズリーグ

UEFAチャンピオンズリーグ

チャンピオンズリーグはヨーロッパサッカー界で究極のクラブタイトル。マンチェスター・ユナイテッドは1968年と1999年、2008年の3度、トロフィーを獲得している。

ユナイテッドが初めてヨーロッパカップでプレーしたのは1956年のこと。国内戦への影響を懸念したためだったが、同大会への参加により、イングランドのプレー基準は高くなった。

同大会における初戦はベルギー王者アンデルレヒト戦で、10-0で完勝。ユナイテッドは1956-57と1957-58シーズンの準決勝に進出したが、ミュンヘンで忌まわしい飛行機事故に遭った。ベオグラードとのドローに続き、準決勝でミランに敗れたが、そんな結果など、8名の尊い命を失った悲劇の影に隠れた。

悲劇から立ち上がるため、サー・マット・バスビーが時間をかけてチームを再興させ、1967-68シーズンには決勝に進出。ウェンブリーで行われたベンフィカ戦でボビー・チャールトン(2得点)、ジョージ・ベスト、ブライアン・キッドのゴールにより4-1で勝利し、クラブ、それからイングランドにとって初となるヨーロッパカップ獲得に成功した。

その後、大会名称はチャンピオンズリーグに変わった。大会規模は年々拡張されたのだが、ユナイテッドが次に優勝トロフィーを掲げるまでには、31年もの年月を要した。1994年以降は毎年チャンピオンリーグに出場し、1997年には準決勝に進出。そして。1999年に2度目の優勝を成し遂げたのだ。

バルセロナのカンプ・ノウで行われたバイエルンとの決勝は、ユナイテッドが0-1のビハインドで終盤を迎え、敗戦濃厚と思われた。しかし、追加タイムにテディ・シェリンガムとオーレ・グンナー・スールシャールがコーナーキックから立て続けに得点して大逆転勝利を収め、5万人を超えるサポーターたちが勝利に歓喜した。サー・アレックス・ファーガソンは、サー・マット・バズビーが達成した偉業に肩を並べられるようになった。

翌1999-00シーズン、ユナイテッドは準々決勝に勝ち進んだのだが、ホームでの第2戦でレアル・マドリーに2-3で敗れ敗退。欧州連覇の難しさを実感させられた。

その後は、2001-02シーズン、2006-07シーズンに準決勝に進出したのが最高成績だったが、ミュンヘンの悲劇から50年、最初の優勝から40年が経った2008年5月、PK戦の末にチェルシーを破り、モスクワで3度目の欧州王者となった。

エドウィン・ファン・デル・サールが、チェルシー7人目のキッカー、ニコラ・アネルカのシュートを阻止し、ユナイテッドが2冠を獲得した。

PK戦でユナイテッドの最後のキッカーを務めたライアン・ギグスは、同試合がクラブでの759試合目の出場となり、サー・ボビーが保持していたユナイテッド最多出場試合記録を更新した。