ユナイテッド 2-2 ダービー（PK戦 7-8）

ユナイテッドは、1点ビハインドで後半追加タイムを迎えながらも、マルアン・フェライニが終了間際に起死回生のヘディングシュートを押し込み、2-2に追いついてPK戦に持ち込んだ。

先制したのはユナイテッドで、開始3分にフアン・マタのゴールで均衡を破ったが、ジョゼ・モウリーニョ監督にとってチェルシー時代の愛弟子フランク・ランパードが率いるチームに敗れた。

ラムズ（ダービーの愛称）は、後半に2ゴールをマークして形勢をひっくり返すことに成功。ユナイテッドも同点に追いついてPK戦にまでもつれたものの、ジョーンズのPKをダービーGKのスコット・カーソンに阻まれ、敗退が決まった。

1-1のドローに終わったウルヴズとのプレミアリーグ戦からメンバーをガラリと変えて臨み、試合早々にフレッシュな状態のマタが魅せた。

先制シーンの起点を作ったのは、アントニー・マルシャルで、左サイドから低いクロスを入れると、ロメル・ルカク、ジェシー・リンガードを経由し、マタが左足でのシュートを蹴り込んだ。

だが、ダービーの猛攻を受け、リラックスできない展開に発展する。先制してからわずか3分後、ダービーは素早いプレーからメイソン・ベネットにシュートを許すも、今季初出場のセルヒオ・ロメロがファインセーブで阻む。

それからユナイテッドは立て続けにチャンスを作る。マタが2点目になるかと思われるシーンを作ると、ルカクもリチャード・キーオのミスを見逃さずに詰めてシュート。しかし、フィカヨ・トモリがカバーして、シュートは枠を外す。これらのチャンスの間には、アシュリー・ヤングがコーナーキックから直接狙ったが、枠に弾き返された。

スマートなパスを回すダービーは、ファイナルサードまで顔を出すものの、フィニッシュまで持っていけない場面が続く。しかし、決定的なシーンを作れなかったのはユナイテッドも同じで、マルシャルの動きはシャープだったが、追加点を取れないまま前半を折り返した。

後半開始から主導権を握ったのはダービーだった。53分にはハリー・ウィルソンにシュートを許し、ロメロが弾き返してコーナーキックに逃げる。

その6分後、再びウィルソンがロメロに襲い掛かる。ダービーがフリーキックを獲得すると、ウィルソンが見事に直接ゴールネットを揺らし、試合は振り出しに戻る。

そして67分、またもウィルソンがユナイテッドゴールに迫った。ロングパスをフリックしてロメロの頭上を越そうと試みたウィルソンに対し、焦ったロメロはペナルティエリアの外でボールに触れてしまい、主審のスチュアート・アトウェルにレッドカードを出されて一発退場。モウリーニョ監督は、リンガードとアンデル・エレーラに代えてフレッジとフェライニを投入したのに続き、急遽マタを下げてリー・グラントを送り込む破目に陥った。

一人少ない10人になってから、オールド・トラッフォードのサポーターの歓声はさらに大きくなり、直後にルカクがポスト直撃のシュート。こぼれ球にマルシャルもシュートで続いたが、わずかにワイド。

対するダービーの勢いも収まらず、交代出場のフロリアン・ヨゼフゾーンのヘディングシュートに、グラントが対応する。

試合の流れはダービーに傾きつつあった。そして、85分に交代出場のジャック・マリオットに逆転ゴールを許し、ユナイテッドは追い詰められてしまう。ダービーの2点目は、VAR（ビデオ・アシスタント・レフェリー）による判定後、正式にゴールと認められ、ダービーが2-1でリード。

ユナイテッドは、5分と表示された追加タイム終了まで40秒としたところでフェライニの得点で追いついたが、PK戦の末に敗れた。

チーム情報

ユナイテッド：ロメロ、ダロト、バイリー、ジョーンズ、ヤング、マタ（69分にグラントと交代）、マティッチ、エレーラ（63分にフェライニと交代）、リンガード（63分にフレッジと交代）、ルカク、マルシャル

出場機会のなかったサブ：ダルミアン、スモーリング、マクトミネイ、アレクシス

得点：マタ（3分）、フェライニ（90+5分）

イエローカード：リンガード

退場者：ロメロ

ダービー・カウンティ：カーソン、フォーサイス、ブライソン、トモリ、キーオ、ウィルソン、マウント、ジョンソン、ベネット（76分にヨゼフゾーンと交代）、ニュージェント（79分にマリオットと交代）、ボーグル

出場機会のなかったサブ：ルース、ウィズダム、ワグホーン、ハドルストーン、マルーン

得点：ウィルソン（59分）、マリオット（85分）

イエローカード：ベネット、フォーサイス