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オールド・トラッフォードでのマティッチ

中盤を司る男、マティッチ

ネマニャ・マティッチがマンチェスター・ユナイテッド1年目から主力の一人として活躍していることは、疑いようがない事実だ。

逆転勝利を収めたチェルシー戦でも影響力を発揮し、昨季のPFA年間最優秀選手賞に輝いたエンゴロ・カンテ、元ユナイテッドMFダニー・ドリンクウォーターとの中盤対決を制した。

2月のユナイテッド月間最優秀選手賞候補にこそ選出されなかったものの、高いレベルで安定したパフォーマンスを中盤で続けている。今月は3つの大会の試合が組まれている。厳しい1ヵ月を乗り越える上でマティッチがキーマンになり得ることを証明するスタッツを紹介したい。

昨年10月アンフィールドで重要な役割を担ったマティッチ
リヴァプール戦で好スタッツを残しているマティッチ

マティッチ vs リヴァプール
3月の初戦はアウェイでのクリスタル・パレス戦だが、その後はホームでリヴァプール、セビージャ、ブライトンとの対戦が続く。しかも、これら3試合はわずか1週間の間に行なわれる。

チェルシーに7年所属したマティッチは、これまでのリヴァプール戦で好成績を残してきた。チェルシー時代にマティッチが出場したリヴァプール戦は9試合あり、負けたのはたったの1試合のみ。あとの8試合では3勝5分を記録した。29歳のマティッチは、キャリア序盤こそ攻撃的MFだったが、ベンフィカでの3年間で徐々に守備的な役割に変わった。そして過去のリヴァプール戦で2アシストを決めている。

チェルシー時代に2度プレミアリーグ優勝を果たしたマティッチは、今季1試合平均70.86本のパスを成功させている。また、今季のユナイテッドで唯一プレミアリーグ全28試合に出場している選手だ。

チャンピオンズリーグでのマティッチ
いまだ決勝に進出したことも、優勝トロフィーを掲げたこともない。しかし、マティッチは欧州トップレベルの舞台で成功を収めている。

これまでにユナイテッド、チェルシー、ベンフィカで出場したチャンピオンズリーグ40試合で3ゴール、2アシストを記録。出場時間はトータル2934分に上る。

ユナイテッドでのチャンピオンズリーグでマティッチが欠場したのは、CSKAモスクワとのグループステージ最終節のみ。オールド・トラッフォードで行なわれた第4節、2-0で勝利した古巣ベンフィカ戦では、マティッチのミドルシュートがポストに直撃後、若きGKミル・スヴィラールが誤ってオウンゴールにしてしまう場面も見られた。

チャンピオンズリーグのノックアウトステージでは、過去6試合に出場し、パス成功率はなんと89%を記録(447本中400本成功)。6試合で記録した走行距離の合計は60.5kmを計測した。つまり、セビージャ戦でも中盤でのテンポを決める役割、ポゼッションを制する上で重要な存在になり得るということだ。

マティッチは、ラウンド16に勝ち進んだ直近2回とも敗退している。2015-16シーズンはフランスの強豪パリ・サンジェルマンに2試合合計3-2で敗れ、2014-15シーズンは同チームと2試合合計3-3というスコアだったが、アウェイゴール差により負けた。2013-14シーズンには準決勝にまで勝ち進んだものの、同年チェルシーはアトレティコ・マドリーに敗退。ベンフィカ時代の2011-12シーズンには準々決勝に進んだが、チェルシーに2試合合計3-1で敗れた。

2012年の秋にはベンフィカの選手としてグループステージに出場後、翌年の1月チェルシーに呼び戻され、ラファエル・ベニテスの下、ヨーロッパリーグ優勝に貢献した。

ユナイテッドがセビージャを下して次ラウンドに勝ち上がるには、これだけ欧州戦で経験を積んでいるマティッチが司るエンジンルームが鍵になるかもしれない。

ベンフィカ戦のゴールを喜ぶマティッチ
2-0で勝利したベンフィカ戦でゴールに絡んだマティッチ

FAカップ優勝経験
2011年1月から2014年1月までベンフィカに所属していたこともあり、マティッチは過去に4シーズンしかFAカップに出場していない。直近のFAカップ戦は、2-0で勝利した敵地でのhダースフィールド戦だ。

FAカップの出場時間は合計716分あまりだが、チェルシーに移籍した1年目の2009-10シーズン、同クラブはウェンブリーでの決勝でポーツマスを1-0で下し、世界最古のカップを獲得した。

昨季の決勝に勝ち進んだチェルシーにおいて、マティッチが果たした役割は大きかった。トッテナムとの準決勝では強烈なミドルシュートを叩き込み、4-2での勝利に貢献。だが、アーセナルとの決勝では61分まで出場し、チームは2-1で敗れた。

ユナイテッドは今季の準々決勝でブライトンと対戦する。マティッチは、チェルシーでの直近2シーズン続けてベスト8に進出。2015-16シーズンはエヴァートンに2-0で敗れ、2013-14シーズンの準々決勝ではマンチェスター・シティーに同スコアで負けた。

過去に優勝経験のあるマティッチならば、ウェンブリーで再び成功を掴みたいと思っているはず。昨季は決勝で涙をのんだだけに、今季にかける決意は相当なものかもしれない。

チャンピオンズリーグでのマティッチ
チェルシー時代チャンピオンズリーグ準決勝に進出した時のマティッチ

何でも可能
ジョゼ・モウリーニョ監督にとって就任1年目の2016-17シーズン、ユナイテッドは3つのタイトルを獲得した。そして今季も3つの大会で戦い続けている。

メジャートロフィーを勝ち取る意味を知るマティッチは、今季を良い形で終えることに意識を向けている。

「リーグ優勝は厳しい、首位との差が開き過ぎている。それでも最後まで戦って、何ができるか見てみないといけないよ。それにチャンピオンズリーグも、FAカップも残っているからね。これからも100%の力を尽くすし、シーズンが終わるまで集中し続ける。フットボールで何が起こるかなんて誰にわかると言うんだい? 不可能なことなんてない」と、マティッチ。さらに、こう続けた。

「僕はチームとクラブのためにベストを尽くそうとしている。サポーターとクラブが、僕の仕事に満足してくれれば嬉しい。これからもハードに取り組んで、レベルアップし続ける。その上で、シーズンをどの位置で終えているかを見たい。でも、先ほども言ったように、僕はベストを尽くす。尽くす努力をするのではなくて、尽くす。結果を残す上でそれが十分な努力かどうかを見たい」