マンチェスター・ユナイテッドは、土曜にモリニューで行われたウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズとのエミレーツFAカップ3回戦をドローで終えた。
後半の70分に交代出場したマーカス・ラッシュフォードが決定機を作ったものの、シュートはウルヴズのキャプテン、コナー・コーディにディフレクトしてゴールネットを揺らせなかった。
ホームチームは、マット・ドハーティのヘディングシュートにより待望の先制点を生んだかと思われたが、ボールが手に当たったとして、得点とは認められなかった。
オーレ・グンナー・スールシャール監督は、サイドバックにアシュリー・ヤングとブランドン・ウィリアムズを加え、中盤ではアンドレアス・ペレイラとネマニャ・マティッチを組ませた。さらにタヒス・チョンを左ウィングに起用し、フアン・マタに10番のポジションを任せ、攻撃の先頭にはメイソン・グリーンウッドを配置するラインナップを採用。
静かな立ち上がりとなった試合では、アウェイエンドのユナイテッドサポーターの声援が会場内に響き渡った。
一方のウルヴズは、15分をすぎたあたりから展開を作り始め、コーナーキックから決定機を生む。ドハーティが、レアンデル・デンドンケルのフリックに反応してシュートを放ったが、セルヒオ・ロメロがファインセーブで阻止。
大幅にメンバーを変えて臨んだユナイテッドは、試合が進む連れて調子を上げ、ウィリアムズがデンドンケルにペナルティエリア内で倒された際には、PKを主張。しかし、主審のポール・ティエーニーはPKと認めず、VARで確認後も判定は覆らなかった。
前半終了が近づく頃には試合のテンポをコントロールし始めていたユナイテッドは、ポジティブなフットボールを展開。アンドレアスも中盤で存在感を発揮した以外にも、ウィリアムズ、チョン、グリーンウッドを加えたフレッシュなチームが躍動していた。
アンドレアスとダニエル・ジェームズのシュートは枠外となり、ウルヴズではルーベン・ネヴェスのミドルシュートがスタンドに吸い込まれた。
ヌーノ・エスピーリト・サント監督は、この状況を打開するため、後半開始からラウール・ヒメネスを投入。後半から、ウルヴズのプレーには活力が生まれた。
ロメロは後半に治療を受ける場面もあったが、ペドロ・ネトの左足によるシュートをセーブ。
ロメロのクリアーからグリーンウッド、マタ、チョンに繋がり、ボックスの外でフリーキックを獲得。マタが直接ゴールを狙ったフリーキックは、ゴールキーパーの逆をついたが、わずかに左上部の隅には決まらなかった。
スールシャール監督は交代カードを切り、フレッジとラッシュフォードの投入を決断。すると、グリーンウッドからのパスを受けたラッシュフォードがゴール前に切り込んでシュートも、コーディにブロックされてしまい、バウンドしたボールもバーにヒット。
ウルヴズは、ドハーティのゴールで先制したと思っただろうが、VARで確認したところ手に当たってネットを揺らしたことが明らかで、無効となった。
ラッシュフォードは、エリア内で倒されたと主張するも認められず。ただ、後半の大半はウルヴズが攻撃する展開となり、交代出場したジョアン・モウチーニョとネヴェスを中心にプレーを組み立てる場面が見られた。また、知的なプレーをするヒメネスにもシュートを許したが、これはバーに救われた。
後半の追加タイムには、アダマ・トラオレにシュートを許したが、ビクトル・リンデロフがブロック。しかし、2018年にプレミアリーグに復帰したウルヴズとのアウェイゲームは、ユナイテッドにとっては鬼門のままだった。
両チーム共に1月も試合が多いものの、再試合はオールド・トラッフォードで行われる。それでも、ユナイテッドは未だに今シーズンのカップ戦に残った状態を維持できている。
試合情報
ユナイテッド:ロメロ、ヤング、リンデロフ、マグワイア、ウィリアムズ、マティッチ、アンドレアス、チョン(82分にダロトと交代)、マタ(70分にフレッジと交代)、ジェームズ(70分にラッシュフォードと交代)、グリーンウッド
出場機会のなかったサブ:グラント、ワン・ビサカ、ジョーンズ、ゴメス
イエローカード:ヤング
ウルヴズ:ルーディ、ドハーティ、デンドンケル、コーディ、キルマン、ヴィナグレ(75分にオットーと交代)、ネヴェス、サイス(71分にモウチーニョと交代)、ネト、アシュリー・シール(46分にヒメネスと交代)、トラオレ
出場機会がなかったサブ:パトリシオ、ベネット、オタソウイー、ラスムッセン
イエローカード:サイス、キルマン、モウチーニョ