メイソン・マウント、これまでの歩み
メイソン・マウントは、マンチェスター・ユナイテッドが2023年夏の移籍市場で最初に獲得した選手となった。しかし、彼はこれまでいったい、どのようなキャリアをたどってきたのだろうか?
24歳ながらチャンピオンズリーグ優勝経験者であり、イングランド代表選手でもあるマウントの年齢は、経験の浅さを示しているわけではない。
すでに281試合に出場し、トロフィーキャビネットには数え切れないほどの栄誉が並んでいる。メイソンがオールド・トラッフォードにやってくるまでに経験してきた歩みを紹介しよう。
ユナイテッドがマウントを獲得
記事イングランド代表のメイソン・マウントが、マンチェスター・ユナイテッドの今夏最初の加入選手に
キャリア序盤期
ポーツマス生まれのマウントは、わずか6歳でチェルシーのユースアカデミーに入った。
2014年、わずか15歳でブルーズのU-18デビューを果たすなど、将来大成する運命にあることは明らかだった。
2016年、メイソンはチェルシーのU-18のFAユースカップ優勝に貢献し、U-19のUEFAユースリーグ優勝でも重要な役割を果たした。
翌年、マウントはチェルシーでU-18プレミアリーグ優勝とFAユースカップ2連覇を果たし、U-19イングランド代表としてU-19 Euroでも成功を収めた。
決勝のポルトガル戦では、ルーカス・ヌメチャの決勝ゴールをアシストし、大会のゴールデンプレーヤーにも選ばれた。
まさに、大舞台向きの選手��った。
経験
2017-18シーズンはオランダのフィテッセ・アーネム、2018-19シーズンにはダービー・カウンティ期限付き移籍し、大きく成長。奇遇にも、オランダで過ごした年は、エリック・テン・ハフがアヤックスで初采配をふるったシーズンだった。
フィテッセで39試合に出場して14ゴール10アシストを記録した当時19歳のメイソンは、クラブのサポーターが選ぶ年間最優秀選手に選ばれた。
翌シーズン、チェルシーの名選手フランク・ランパードの指導の下、マウントはチャンピオンシップのダービーでイングランドフットボール界にその名を刻んだ。
この中盤のマエストロは、ラムズで全コンペティション44試合に出場し、11ゴール6アシストを記録してプレーオフ進出に貢献。ダービーはプレーオフ決勝に進んだが、アストン・ヴィラに惜しくも敗れた。
ブレークスルー
2019-20シーズンは、マウントがプレミアリーグで自身の存在をアピールした年だった。
偶然にも、彼は2019年8月11日にユナイテッドが4-0で勝利した試合で、オールド・トラッフォードでチェルシーのシニアデビューを飾った。
その1カ月後、マウントはEuro 2020予選のブルガリア戦(4-0で勝利)でシニアのイングランド代表デビューを果たした。
トップリーグでの1年目は新型コロナウイルスの感染拡大によって中断されたものの、彼はチェルシーのアカデミー出身者としては史上初のデビューを果たし、同シーズンに50試合に出場した。
メイソン・マウントの背番号が決定
記事メイソンがユナイテッドで身につける番号が判明!
ヨーロッパでの栄光
20代に突入したばかりのマウントは、チェルシーがチャンピオンズリーグ決勝まで勝ち進む中、極めて重要な役割を果たした。
ポルト戦とレアル・マドリー戦でのゴールは、欧州での戦いを勝ち進んだチェルシーにとって極めて重要だった。そして、トーマス・トゥヘルが当時率いたチェルシーは、決勝でマンチェスター・シティーに1-0で勝利。マウントにとって、クラブのシニアレベルで初めて獲得したトロフィーだった。2020-21シーズンの活躍により、マウントはチェルシーの年間最優秀選手に輝いた。
その夏、メイソンはユナイテッドのディーン・ヘンダーソン、ルーク・ショー、ハリー・マグワイア、マーカス・ラッシュフォード、ジェイドン・サンチョ(当時ボルシア・ドルトムント)らとともに、Euro 2020に出場するイングランド代表の一員となった。スリーライオンズは決勝まで勝ち進んだが、イタリアにPK戦で惜しくも敗れた。
21-22シーズンも年間最優秀選手賞に選ばれたメイソンは、チェルシーのUEFAスーパーカップとFIFAクラブワールドカップの成功に貢献しただけでなく、バロンドールランキングで19位、そしてプレミアリーグ通算100試合出場を記録した。
昨シーズンは、チェルシーがピッチ内外で変遷を経験する中、マウントとチームは勢いを得るのに苦労し、最終的にプレミアリーグで12位に終わった。しかし、昨年冬にはガレス・サウスゲイト監督から2022年ワールドカップに臨んだイングランド代表に選出された。
ザ・フューチャー・イズ・レッド
実績のある国際選手でありながら24歳と若く、メイソンの全盛期はまだ先の話だ。
すでにチャンピオンズリーグを制覇し、ユースとシニアの両方で多くの成功を味わっていることを考えると、末恐ろしい。
オールド・トラッフォードにやってきたマウントは、豊富な経験と、トップに到達するために必要な気概をもたらしてくれるだろう。