オピニオン:ツアーは人生を切り開くチャンスだ
UCLAでは、連日熱心な学習が行なわれている。アメリカを代表する教育機関であるのだから、それも不思議なことではない。
しかしこれはドレイク・スタジアムでの話だ。この歴史的なキャンパスの一角にあるグラウンドでは、意欲にあふれた若者がサッカーを学んでいる。
そしてここがマンチェスター・ユナイテッドのロサンゼルスでのトレーニング拠点だ。
とりわけ懸命に取組んでいる一人が、新たにストーク・シティーからユナイテッドに加入したGKリー・グラントだ。
これまでダービー・カウンティやシェフィールド・ウェンズデイ、バーンリーなどで何百試合もこなしてきた彼は、これまでのプロキャリアでほぼすべてを学び尽くした域に達しているにもかかわらず、彼自身はまだまだ学ぶことは多いと認識している。
ユナイテッドに入団して初のMUTVとのインタビューでリーはこう話す。
「僕は常に学びたいと思っているタイプの選手だ。そのおかげでここへの移籍も実現したのかもしれない」
その彼にとって、世界トップクラスのダビド・デ・ヘアやアルゼンチンの第一GK、セルヒオ・ロメロ、ポルトガルの期待の新鋭ジョエル・ペレイラらとともに研鑽することに優る経験はない。
一方、経験値という面では対照的な位置にいる8人のティーンエイジャーたち、ジョシュ・ボフイ、ジェームズ・ガーナー、アンヘル・ゴメス、メイソン・グリーンウッド、イーサン・ハミルトン、ロー・ショーン・ウィリアムスたちも、今回のツアー2018で貴重な体験をしている。
経験豊富な選手たちと一緒にトレーニングし、交流する。アカデミー生にとっては、お金では買えないまたとない機会だ。
メイソン・グリーンウッドなどはまだ16歳だ!
自分が16歳だったころは、一人で横断歩道も渡らせてもらえなかったくらいなのに、メイソンは自分の将来のキャリアに役立つ格好の機会を得ているのである。
彼らはトレーニングで、なんとかジョゼ・モウリーニョの目にとまりたいと必死なことだろう。このあと5試合が予定されている。
その上でお手本が必要ならば、スコット・マックトミネイのような格好の存在もいる。アカデミー卒業生の彼は1年前、彼らと同じ足跡をたどったまさに生き身本。その彼はすでにファーストチームの一員に定着し、スコットランド代表からも招集された。
自分に学ぶ意欲さえあれば、充実したプレシーズン・ツアーを送った後には確実に実りがあるというなによりの証拠だ。
この記事に書かれた意見は著者の個人的な見解であり、マンチェスター・ユナイテッドの意見を反映させたものではありません。