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マンチェスター・ユナイテッド 1-0 FCアスタナ

メイソン・グリーンウッドがFCアスタナとのヨーロッパリーグ初戦でシニア初ゴールをマークし、マンチェスター・ユナイテッドの歴史にその名を刻んだ。

ブラッドフォード出身のフォワードは、18歳の誕生日まで12日ある。その彼が、シニアチームでの先発デビュー戦の73分に、欧州での大会でクラブ史上最年少でゴールを決めた。

それまでの最年少記録は、2016年のヨーロッパリーグでのミッティラン戦でマーカス・ラッシュフォードが18歳と117日で記録したゴール。グリーンウッドは、フラストレーションが溜まる展開となったグループLの初戦でその記録を更新した。

オーレ・グンナー・スールシャール監督は、試合前、若手に試合を楽しんでもらいたいとコメント。グリーンウッドは間違いなく試合を楽しんだだろうが、序盤にペースを作ったのは、彼よりも経験豊富な選手だった。

その内の1人、フレッジはヨーロッパでの経験も豊富で、若いチームメートのお手本にもなれる存在だ。

開始3分、26歳のフレッジは、左足で強烈なミドルシュートをバーに直撃させた。この一撃をきっかけに、ユナイテッドが波状攻撃を仕掛ける展開に。カザフスタンのアスタナは、防戦一方となった。

21歳のラッシュフォードもフリーキック、そしてゴールの前でディフレクトしたボールに合わせたが、アスタナのゴールキーパー、ネナド・エリッチに阻まれる。

ラッシュフォードからボールをもらったグリーンウッドも、左足でファーを狙った巻き込むような回転のシュートを放ち、シニアならびにヨーロッパ戦初先発でゴールを狙う。

タヒス・チョンもニアポストでシュートを放ったが、エリッチの牙城を崩せない。

決勝点を決めたメイソン・グリーンウッド!

攻め続けたユナイテッドに対し、アスタナも37分にハーフラインから突破を試みる。

スピードに乗ったロマン・ムルタザイエフがセルヒオ・ロメロに襲いかかったが、ムルタザイエフのシュートには力が乗り切らず、ロメロが対応。

攻めてもゴール前で打開できないユナイテッドは、エリッチを慌てさせることができない。

グリーンウッドも再び左足でのシュートでゴールをこじ開けようと下が、黄色いユニフォームのアスタナの守りを切り崩せない。

前半はフレッジのシュートが口火となったように、後半はマルコス・ロホがユナイテッドに勢いを与えた。

左サイドバックで先発出場したロホは、47分にゴール前に見事なクロスを供給。ファーに走り込んだチョンが触ればゴールイン確実だったものの、間に合わない。

コーナーキックからは、グリーンウッドが混戦状態でシュート。これがディフレクトしてボールは転がり、ゴールに向かったが、わずかにポストの外側に。

前半と同様にユナイテッドが攻めるも先制できない展開が続き、ラッシュフォードのフリーキックも失敗。58分にはフレッジがフリーキックを直接習ったが、エリッチに阻まれてしまう。

61分には、アスタナが反撃。マリン・トマソフのクロスに、交代出場のランヘロ・ヤンハが迫るも、反応しきれなかった。

ゴールに近づいたタヒス・チョン

最後の一撃を決められないユナイテッドにとっては、イライラする形になってしまうかと思われた。

そこでスールシャール監督は、アンヘル・ゴメスとチョンを68分に下げ、フアン・マタとジェシー・リンガードを投入。だが、違いを作ったのは彼ら経験豊富な選手ではなかった。

チームに待望の得点をもたらしたのは、ピッチ上での最年少選手、グリーンウッドだった。彼の得点は、先輩たちも誇りに思っただろう。

フレッジからペナルティエリア内でボールを受けたグリーンウッドは、トリッキーなフットワークでアスタナのマークをかわしてシュート。これが73分に決まり、ユナイテッドでのシニア初ゴールとなった。

その後もロホ、リンガードにも惜しいシュートシーンが見られたが、グリーンウッドのインパクトを上回れるシーンは見られなかった。

試合情報

ユナイテッド:ロメロ、ダロト、ジョーンズ、トゥアンゼベ、ロホ(78分にヤングと交代)、マティッチ(キャプテン)、フレッジ、チョン(68分にリンガードと交代)、ゴメス(68分にマタと交代)、グリーンウッド、ラッシュフォード

出場機会のなかったサブ:グラント、マグワイア、マクトミネイ、ガーナー

得点:グリーンウッド(73分)

アスタナ:エリッチ(キャプテン)、ショムコ、シムノビッチ(45分にログビネンコと交代)、ポスツニコフ、ルカビナ、マエヴスキ、トマセビッチ、シグルヨンソン、ロタリウ(82分にムベレと交代)、ムルタザイエフ(45分にヤンハと交代)

出場機会のなかったサブ:モキン、ムヒコフ、ベイセベコフ、ペルツクフ

観衆:5万783人

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