プロフィール:アンドレ・オナナ
マンチェスター・ユナイテッドは先日、インテル・ミラノからGKアンドレ・オナナを獲得した。この夏のメルカートで2人目の新戦力だ。
元カメルーン代表GKは、クラブと5年契約を結び、エリック・テン・ハフ監督が率いるチームに合流した後、ツアー2023の準備の一環としてアメリカへと旅立つ。
27歳のオナナは、クラブレベルで多くを成し遂げており、最近では、インテル・ミラノの一員としてUEFAチャンピオンズリーグ決勝に出場し、マンチェスター・シティーと対戦した。
マンチェスターで新たな一歩を踏み出す前に、シュートストッパーのこれまでのキャリアを振り返ってみたい。
フットボールとの出会い
アンドレは、サミュエル・エトー・アカデミーでキャリアをスタートさせ、10代の若さでその技術を買われ、2010年、わずか14歳でバルセロナに移籍した。
そこで、長身、シュートストップ能力、足元でのボールの扱いやすさなど、GKとして成長し始めた。
コルネジャーのユースチームとビスタ・アレグレのトップチームに2年連続で期限付き移籍し、2015年1月にアヤックスへ移籍した。
アムステルダム時代
カメルーン出身のアンドレがアヤックスのアカデミーチーム(ヨング・アヤックス)でデビューするまで、わずか1カ月しかかからなかった。
アンドレはそのシーズン(2014-15)、ジュピラーリーグで24試合に出場し、3度のクリーンシートを達成。トップチームのベンチ入りも何度か果たした。また、2016年9月6日に行われたガボンとの親善試合では、カメルーン代表として初出場を果たし、2-1で勝利した。
しかし、オナナがアムステルダムを本拠地とするアヤックスのトップチームのレギュラーに定着し始めたのは、ヤスパー・シレッセンのバルセロナ移籍に伴いデビューを飾った2016-17シーズンのことだった。
その年、アヤックスは2位に終わり、オナナはクラブの正ゴールキーパーとしての地位を固め始めたが、ヨーロッパリーグの決勝でユナイテッドに敗れた。ファーストチームでは46試合に出場し、21のクリーンシートを達成した。
オナナ獲得で新たな方向に
記事エリック・テン・ハフ監督が、独占インタビューでアンドレ・オナナ獲得を決断した理由を説明。
エリックとの関係
翌シーズン、現ユナイテッド監督のテン・ハフが監督に任命され、そこで2人は関係を築き始めた。
De Godenzonen(神々の子)は、エールディビジとKNVBカップを制覇し、チャンピオンズリーグでも準決勝に進出したが、プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーに劇的な敗戦を喫した。オナナは55試合に出場し、26のクリーンシートを達成した。
2019-20シーズンは新型コロナウイルスの影響により、4月からシーズンを棒に振った。それ以前のオナナは39試合に出場し、15回のクリーンシートを記録するなど、好調を維持していた。
2020-21シーズンは、オナナの体内から禁止物質が検出され、ドーピングで9カ月の出場禁止処分を言い渡された。本人もアヤックスも不服を申し立てたものの、アヤックスが国内2冠を達成したシーズンの終盤を棒に振った。
2021-22シーズンも出場禁止処分は継続され、アンドレはアヤックスでの復帰までに苦労した。その年、アンドレはアヤックスで10試合に出場しただけで、契約満了とともにインテル・ミラノに移籍した。
禁止薬物処分の後、オナナは2022年のアフリカ・ネーションズカップで全試合に出場し、カメルーンは準決勝でエジプトに敗れたが、3位決定戦で勝利した。
インテル・ミラノとチャンピオンズリーグ
2022年7月1日、彼はイタリアのインテル・ミラノと5年契約を結び、マンチェスターに移籍する前の1シーズンだけイタリアでプレーした。
シモーネ・インザーギ率いるインテルで41試合に出場し、コッパ・イタリアとスーペルコッパ・イタリアーナを制覇し、ナポリ、ラツィオに次ぐ3位となった。
オナナは、2022年ワールドカップの初戦にも出場し、この大会に出場した唯一の試合となったが、戦術について口論となり、リゴベルト・ソング監督から外された。2022年12月23日、彼は代表からの引退を表明した。
インテルは2023年のUEFAチャンピオンズリーグで決勝に進出したが、イスタンブールでマンチェスター・シティーに1-0で敗れた。90分間を戦い抜いた彼のパフォーマンス、特に足元でボールを持ったときの自信に満ちたプレーは、多くの人から称賛された。
オールド・トラッフォード
まだ27歳のオナナには、まだまだ成長の余地が多い。それをユナイテッドの選手として見せてもらいたい。
テン・ハフとはすでに特別な関係にあり、2人がシアター・オブ・ドリームスで再会し、成功を手にするのが待ちきれない。
すでにヨーロッパ各地でタイトルを獲得しているアンドレは、豊富な経験と勝利への意欲をもたらしてくれるに違いない。