バルサ

バルセロナ 3-0 マンチェスター・ユナイテッド(2試合合計4-0)

火曜日 16 4月 2019 23:19

チャンピオンズリーグ勝ち残りの希望を抱いてカンプ・ノウでの準々決勝 第2戦に臨んだマンチェスター・ユナイテッドだったが、バルセロナのリオネル・メッシが違いを生み出した。

先週オールド・トラッフォードで行なわれた第1戦に1-0で敗れたユナイテッドは、試合開始から全開。もし開始40秒にマーカス・ラッシュフォードが放ったシュートがクロスバーを叩かずに決まっていたら、全く異なる展開になっていただろう。しかし、前半の4分間にメッシに2ゴールを決められてしまい、後半にはフィリペ・コウチーニョにダメ押しの1点を奪われ、バルサが準決勝に勝ち進んだ。

オーレ・グンナー・スールシャール監督は、20年前のバイエルン・ミュンヘン戦で決勝点を決めた会場に戻って来た。クラブ史上初のトレブル達成に貢献した監督は、2-1で勝利したウェストハム戦から4選手を変更。ビクトル・リンデロフ、アシュリー・ヤング、スコット・マクトミネイ、ラッシュフォードを先発に起用した。驚きの選手起用は、リンデロフの右サイドバックという戦術だった。先週の第1戦でオウンゴールを記録してしまったルーク・ショーは、遠征には帯同したが、出場停止により試合には出られなかった。

一方のバルセロナは、リーガエスパニョーラ前節のウエスカ戦でファーストチームの10選手に休養を与える大胆な手法をとった。第1戦からのメンバー変更は、ネルソン・セメドに代えてセルジ・ロベルトを右サイドバックに起用したのみだった。

フィリペ・コウチーニョと競るスコット・マクトミネイ

遠征した5000人のファンがフットボールを代表する会場で見守った中、ユナイテッドはパリ・サンジェルマンを相手に大逆転勝利を収めたラウンド16 第2戦の再現を狙った。PSG戦では開始2分にゴールを決めたが、今回は開始からわずか34秒後に決定機をつくった。フレッジのパスに合わせて前に出たラッシュフォードがタイトな角度からシュートも、クロスバーに嫌われてしまう。

続けて先週の第1戦でユナイテッドのマン・オブ・ザ・マッチに選出されたマクトミネイが中央でボールを受けるも、コントロールしきれなかった。本来なら冷静さを欠いても不思議ではないところを、バルサは非常に落ち着いて対応した。

11分、フレッジがボックス内でイヴァン・ラキティッチを倒してファウルを取られ、バルセロナにPKが与えられるも、ビデオアシスタントレフェリー(VAR)、そしてピッチサイドのモニターで問題のプレーを確認後、ドイツ出身の主審、フェリック・ブリッヒが判定を改めた。

だが、その5分後に試合が動く。アントニー・マルシャルがマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンめがけてボックスの外からシュートを放った後だった。バルサはラキティッチがヤングからボールを奪い、メッシに。バルセロナの10番はボールを持って進み、ダビド・デ・ヘアが守るゴール左隅にシュートを決め、ホームチームがリードを広げる展開に。

その4分後には、ユナイテッドの状況が悪化。違いを生み出したのは、やはりメッシだった。今度はボックスの手前からシュートを放ち、デ・ヘアに対処しきれず、バルサが2点目をマーク。

メッシは、ジョルディ・アルバからの折り返しにハーフボレーを合わせてハットトリックを狙うも、これは枠外。序盤からスリリングな攻防が続いた一戦は、徐々にペースが落ち始める。
ポール・ポグバもテア・シュテーゲンにミドルシュート、ラッシュフォードもフリーキックを直接狙ったがブロックされてしまう。ユナイテッドの牙城を守るデ・ヘアは、前半終盤にアルバのクロスにニアポストで反応したセルジ・ロベルトに得点を許さず、前半を終えた。

ユナイテッドは劣勢の状況だったが、オーレは後半あたまから選手交代をしなかった。対するバルサは、ルイス・スアレスのクロスにメッシが詰めたが、ヤングがブロックしてコーナーキックに逃げる。

ユナイテッドは諦めずに戦い続けたものの、コウチーニョに弧を描く軌道のシュートをトップコーナーに決められ、逆転の望みを奪われてしまう。

クリス・スモーリング

ユナイテッドは、マルシャルに代えてディオゴ・ダロト、そしてラッシュフォードを下げてロメル・ルカクを投入。ルカクは欧州戦50試合出場を達成した。

リンガードのミドルシュートは枠を外れ、同選手に代わってアレクシス・サンチェスが出場。ひざの負傷から復帰したアレクシスにとっては、古巣対戦だ。

そのアレクシスは、久々のカンプ・ノウで得点機会に絡んだ。ダロトのクロスにヘディングを合わせたが、テア・シュテーゲンに弾き返されてしまう。バルサはメッシが3点目を狙うが、これはデ・ヘアが対応。

今季のチャンピオンズリーグでは記憶に残る場面も作り出せたものの、ユナイテッドの敗退が決定した。今後は、来季のチャンピオンズリーグ出場権が得られるプレミアリーグ4位以内を目指し、今週日曜にグディソン・パークで行なわれるエヴァートン戦に臨む。

試合情報

バルセロナ:テア・シュテーゲン、セルジ・ロベルト(71分にセメドと交代)、ピケ、ラングレ、ジョルディ・アルバ、ラキティッチ、セルヒオ・ブスケツ、アルトゥール(75分にビダルと交代)、メッシ(c)、スアレス、コウチーニョ(81分にデンベレと交代)

出場機会のなかったサブ:シレッセン、ユムティティ、マルコム、アレナ

得点:メッシ(16、20分)、コウチーニョ(61分)

イエローカード:スアレス

ユナイテッド:デ・ヘア、ジョーンズ、リンデロフ、スモーリング、ヤング(c)、フレッジ、マクトミネイ、ポグバ、リンガード(80分にアレクシスと交代)、ラッシュフォード(73分にルカクと交代)、マルシャル(65分にダロトと交代)

出場機会のなかったサブ:ロメロ、アンドレアス、マティッチ、マタ

主審:フェリックス・ブリッヒ

観衆:9万6708人

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