ファン・デル・サールからデ・ヘアにアドバイス
エドウィン・ファン・デル・サールは、マンチェスター・ユナイテッドでの後継者にあたるダビド・デ・ヘアが世界ベストGKと信じている。しかし、まだ成長できる部分があるとも思っている。
先日ファン・デル・サールは、ここ5年でサー・マット・バズビー年間最優秀選手賞を4回受賞したデ・ヘアについて、オールド・トラッフォードで話してくれた。
デ・ヘアにとってキャリア初のワールドカップを前に、スペイン代表はソチでポルトガルと対戦する大会初戦前日にフレン・ロペテギ前監督を解任するショッキングな決断を下した。
ゴールを守ることにかけてエキスパートのファン・デル・サールは、現役時代にオランダ代表として130試合に出場。そのファン・デル・サールが、27歳のデ・ヘアにアドバイスを送った。
ファン・デル・サールはMUTVに「ここまで上手く対応できるとは想像もしていなかった」と語っている。
「私の後任としてユナイテッドに加入した当時の彼は若かった。それでもコーチが今の彼に成長させるため、徹底的に鍛えた。まずはエリック・スティールが、それからルイ・ファン・ハールのスタッフだったフランス・フックの下で成長し、彼は素晴らしいパフォーマンスを見せている。次の段階ではチームのDFから要求されることが多くなるし、ゴール外でのプレーも求められる。しかし、ダビド・デ・ヘア以上に上手くセーブできるGKはいない」
「たしかにまだ努力できるエリアはあるが、彼はまだ28歳だ(今年の11月で)。私がユナイテッドに移籍したときは34歳だった。成長する時間が彼にはある。それに、今のレベルも相当に高い。武器を増やせるかもしれないし、GKコーチが真の世界No.1 GKになるために必要なことを見つけるかもしれない」
2008年にモスクワで行なわれたチャンピオンズリーグ決勝でヒーローになったファン・デル・サールは、デ・ヘアと比較されることが少なくない。そうした意見に感謝しつつ、本人はデ・ヘアとは非常に異なるタイプのGKと話している。
「異なる点は身長かもしれない。彼は足で多くのセーブを決めている。私も現役時代によくやった。私の場合、ゴール外でもクロスに対応した。それに私はDFと通じ合っていたんだ。リオ・ファーディナンドとネマニャ・ヴィディッチ、それにガリー・ネヴィル、ウェズ・ブラウンを理解していた。ダビドにとっても、自分の前にいるセンターバックとの関係性を築くのは重要なことだ」
ファン・デル・サールは、デ・ヘアにとっては、世界ベストGKとして認められるため、ワールドカップで結果を残す必要は必ずしもないと言う。それよりも、ユナイテッドの選手がケガをせずロシアから離れることが重要だ。
アヤックスのCEOを務めるファン・デル・サールは「クラブにとっては、選手には健康でいてもらいたい。それが何よりも大事」とコメント。「32国しか出場しない大会で、優勝できるのは1国のみ。私にとっては、今大会にオランダが出場しないので、スペインでも、ベルギーでも、アルゼンチンでも、ブラジルでも、どこが勝とうが気にしていない!」