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ジェイドン・サンチョ「このクラブの一員になりたかった」

金曜日 23 7月 2021 16:18

ジェイドン・サンチョは、忙しい夏を過ごしている。イングランド代表の一員としてEURO2020の決勝進出に貢献した21歳は、彼にとって夢のクラブだったマンチェスター・ユナイテッドへの移籍を完了した。

EUROのあと、短い休暇に発つ前、サンチョはマーク・サリバンとのインタビューで、ボルシア・ドルトムントからの移籍が実現した喜びや、イングランド代表での同僚たち、レッズでの抱負などを語った。

ジェイドン、マンチェスター・ユナイテッドにようこそ。ユナイテッドの選手になった感想は?

「誇らしい気持ちだ。マンチェスター・ユナイテッドは誰もが知っている偉大なクラブのひとつだ。これまで多くのトロフィーを勝ち取り、数々のアイコン的選手が活躍してきた。このジャージに袖を通すことができてとてもハッピーだ」

移籍が実現した過程について聞かせてほしい。いつ頃から可能性を感じていた?そして最終的に決定したのは?

「ドルトムントにいた頃は自分のサッカーをするだけで、雑音を遮断して自分とチームが達成すべきことに集中していた。それから、EUROに参加していたときに状況が進展して、ユナイテッドが興味を持っているという話も耳に入ってきた。そして今日に至っているというわけだ」

ファンも喜んでいるだろうね。ソーシャルメディアでは君のことが話題になっていて、多くのファンが君を獲得してほしい選手リストのトップに挙げていた。すでにそうしたサポートを受けていることをどのように感じている?

「とてもいい気分だ。ファンのサポートを感じられるのは、いつだって素晴らしいことだ。とくに新しいクラブに来たときには、すぐに居心地の良さを感じる必要がある。ファンのみんなはきっと僕にその気持ちを与えてくれると思うよ」

サンチョのユナイテッド移籍が完了

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ジェイドンが2026年までの契約(1年の延長オプション付き)にサインしたことを発表。

マンチェスターでの経験は役に立つ?

「それは間違いない。このエリアを知っているというのは利点だ」

4年間国外でプレーしたあと、イングランドに戻ってくることについては?

「家族も僕の試合を観に来られるしね。彼らの近くにいられるのはうれしいよ」

8月14日のプレミアリーグ開幕戦、対リーズ戦でデビューする可能性もあるわけだけれど、その試合に出場できるとしたら、どんな気分になるだろうか?

「開幕が待ちきれないよ。それにホーム戦だしね。ホームのサポーターの前でプレーするのは、いつだって自信を掻き立てられる。すごく良い気分になるはずだ」

イングランドのチームメイトであるケビン・フィリップスとも対決することになるね?

「そうなるね(笑)。すでに彼には十分警戒するように言ってあるから、彼も覚悟しているはずだよ!」

ドイツでの4年間では、ドルトムントで充実した時を過ごした。成長する上で、ブンデスリーガでの体験はどう役立った?

「チャンピオンズリーグでプレーしたことで、選手として成長することができたし、ビッグマッチの経験を積むことができた。そういった大舞台でうまくプレーすることができたという自負があることで、この新たなチャレンジに大きな一歩を踏み出す準備ができている」

若くして国外にチャレンジしたことで、人としても成長できたのでは?とても勇気のいる決断だったはずだ。

「そうだね。たしかに人として成長できることにつながったと感じるよ。チームメイトたちも、ドイツでの生活に慣れることや、集中力を保つことをものすごく助けてくれた」。

ピッチ外でのドイツでの生活は?

「すごく快適だったよ。ドルトムントにはたくさん友達もできて、よく一緒に食事に出かけたりもしていたんだ」

チームメイトのアーリング・ハーランドとジョバンニ・レイナは2人ともイングランド生まれだ。ジュード・ベリンガムもいたから、ドイツでもイングランドコネクションはあったようだね。

「そうなんだ。そして僕が先駆者だ!彼らはみんなすごく良い仲間で、才能にも溢れている。彼らの今後についてもすごく楽しみにしているんだ」

ユナイテッドにも、マーカス・ラッシュフォードら、馴染みのある選手がいるね。彼と初めて会ったのはいつ?

「マーカスと初めて会ったのは、最初にイングランド代表に選ばれたときだ。彼はその最初のキャンプにはいなかったような気がするんだけど、チェコと対戦したときの2回目のキャンプでは一緒だった。それにジェシー(リンガード)も一緒だった。マーカスとジェシーは当然一緒にいたから、僕も話しかけにいって、それからつるむようになった。そのあとはどんどん仲良くなっていったんだ」

ルーク・ショーとも仲がいいらしいね

「そうそう!ルークもね。今回のトーナメントで初めて一緒になったんだけど、彼は本当にナイスガイで、ロッカールームでよく話す選手のひとりだ」

この夏、ルークやマーカス、ハリー(マグワイア)と一緒に過ごしたことで、ユナイテッドにもより馴染みやすくなったと感じる?

「そうであってほしいと願っている。彼らは僕が早く馴染めるように、きっと助けてくれると思うよ。僕のほうでも、何かあったら彼らのところへ助けを求めに行くだろうしね」

ここ数年、ユナイテッドの試合はフォローしていた?

「『マッチ・オブ・ザ・デー』でプレミアリーグの試合のハイライトを見ていたよ」

このクラブに移籍するにあたっては、若いチームであることも、才能豊かな彼らと一緒にプレーできるという魅力に感じた?

「それはあるね。それがマンチェスター・ユナイテッドに来たかった理由のひとつだ。成長過程にあるチームだと感じたし、自分もその一部になりたいと思った。それに、象徴的なクラブの一員になれるというのは、まさに夢のようだ。僕の家族も誇りに感じてくれていると思う」

ポール・ポグバやブルーノ・フェルナンデス、エディンソン・カバーニのようなスター選手とも一緒にプレーすることになる。チームの若い選手たちも、彼らから多くのことを学んでいる。君もそれを楽しみにしているのでは?

「もちろん。彼らはメジャーなトーナメントやビッグゲームでの経験が豊富だ。彼らから学ぶことができるのは本当にありがたいことだ。それに彼らのような選手と一緒にプレーすることで、また違ったフィーリングが得られると思う」

ところで、最初にボールを蹴ったのはいつ?

「子供のころ住んでいた南ロンドンの団地だ。最初は年上の子たちがプレーするのを見ていて、それから一緒に混ざってプレーするようになった。そうしてすぐに虜になった。学校に通うようになってからはフットボールばっかりやっていたよ。放課後もずっとプレーしていた。その頃から真剣にやるようになったんだ」

公園で?それともストリートサッカー?

「典型的な空き地のサッカー。ロナウジーニョがナツメグをやるのをテレビのCMで観て、みんなで真似してたよ!」

その頃憧れていたのは?

「ロナウジーニョと、それからウェイン・ルーニー。この2人が僕の憧れのロールモデルだった」

君が自分のプレーに影響を受けたと感じているユナイテッドの選手はいる?

「どの選手にもそれぞれ違った個性があるから、色々な選手から学んできた。でもとくにクリスティアーノ・ロナウドだね。彼がキャリアで成し遂げてきたことは、素晴らしいのひとことに尽きるよ。スポルティングから始まって、それからマンチェスターに来た。彼らのようなアイコン的な選手がこのクラブでキャリアを築いたというのは素晴らしいことだ」

オーレ:サンチョを獲得した理由

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オーレ・グンナー・スールシャール監督が、新加入のジェイドん・サンチョについて語った。

まだ君のプレーを見たことがないファンに、君のプレースタイルを語るとしたら?

「勝利への意欲とトロフィー獲得に賭ける強い意志。ゴールとアシスト、それからちょこちょこといろんなスキル(笑���」

ゴールとアシスト、燃えるのはどちら?

「両方とも重要だ。アシストがなかったら、どこからゴールが生まれる?アシストしたら、ある意味ゴールを決めたことにもなるし、自分がゴールしたとしたら、それはアシストから生まれたものだ。だから両方が大事なんだ」

EUROでの経験は?このようなビッグトーナメントに参戦した感想は?

「面白かったよ。思ったようなプレーはできなかったけれど、メジャーな大会の雰囲気を味わえたことは、僕にとってとても重要なことだったし、とくに素晴らしいメンバーで一緒に戦えたことも大きかった。この経験から多くのことを学んでいきたいと思う」

ウクライナ戦も貴重な体験になったのでは?

「間違いないね。家族も僕のことを誇りに感じてくれたと思うよ。自国のファンの前でプレーできたことは自分でも誇らしかった」

家族はユナイテッドへの移籍も喜んでいる?

「とても喜んでくれている。もっとも彼らはドルトムントへ行ったときもハッピーだった。彼らはいつも、とにかく一生懸命頑張るように、そうすればあとはついてくるから、と僕に言うんだ。そして僕はひたすら、そのように頑張っているんだよ」

彼らのサポートはモチベーションになっているのでは?

「もちろんだ。それは僕がフットボールをやっている理由のひとつでもある。若い頃はいろいろ大変だったから、彼らのためにできることはすべてやりたいんだ」

試合のあとは、誰と一番最初に話をする?

「その時によるかな。自分が納得するプレーができなかったときは、ちょっと落ち込んでいるから、そういうときはひとりでいる。でもいい試合ができたら、友達と話をするかな」

自分の性格を自分で言い表すと?

「ピッチの上では真剣だけど、ノリもいいし、ジョークも好き。でもピッチの上では真剣になるよ!」

サンチョの背番号が決定

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ジェイドン・サンチョが新シーズンで着用する背番号が決定した。

タトゥーについても教えてくれる?一番最初に彫ったのは?また一番思い入れがあるのは?

「これが一番最初のだよ(左腕のポエムを指して)。そして一番思い入れがあるものでもある。僕が子供の頃、弟が亡くなったんだ。小学生の時で、僕はこの詩を書いてそれを弟のお葬式で読んだんだ。だから間違いなくこれが僕にとって一番意味のあるものだね。この詩の周りには、鳥や天国、天使、蝶、それから姉と弟のイニシャルが描かれている。それから子供のころマンガが好きだったから、自由に描いたデッサン的なもの。スパイダーマンやソニック、シンプソンズもあるよ。でもまだ完成していないから、これからも増えていくと思うよ」

南ロンドン出身としては、チームメイトのアーロン・ワン・ビサカや、それからリオ(ファーディナンド)やベックス(デイヴィッド・ベッカム)の足跡を辿っていることになるね。コックニー・レッズの伝統を引き継ぐ気分は?

「南ロンドン出身者がチームにいるのはうれしいことだ。アーロンとはそのうち話す機会があると思うから楽しみだ。リオもね!」

君について、僕たちが知らないことを教えてくれる?

「僕にはまだまだ隠れた才能がある。でもそれをみんなに明かすべきかどうか・・(笑)。そのうちわかると思うよ!」

最後に、君のプレーを楽しみにしているユナイテッドのファンにメッセージを

「早くプレーしたくてウズウズしている。それから、このクラブにふさわしいトロフィーを勝ち取りたい。待ち遠しいよ。早くみんなに会いたい!」

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