レジェンドから学ぶマーカス
マンチェスター・ユナイテッドが2−0で勝利を収めたニューカッスル戦で、勝負を決定づける決勝ゴールを決めたマーカス・ラッシュフォード。その絶妙なフィニッシングは、オーレ・グンナー・スールシャールのタッチを彷彿とさせた。
左サイドで、アレクシス・サンチェスのパスをフリーで受けたラッシュフォードは、冷静に相手GKマルティン・ドゥーブラフカを出し抜き、ネットにシュートを突き刺した。ときに決定的なチャンスを外して批判を浴びることもあるラッシュフォードだが、このゴールシーンでは彼の真価がいかんなく発揮されていた。
現在好調のラッシュフォードは、この試合では先制点に絡み、その後自ら決勝ゴールを決めたが、この経験は弱冠21歳のストライカーには格好の学びとなったことだろう。
マグパイスのキャプテン、ジャマール・ラッセルズは、ラッシュフォードに容赦ないマンマークを浴びせた。ラッセルズの忠実なプレーは、とりわけ前半戦ではイングランド代表FWを苦戦させた。
しかしながら、試合が進むにつれ、レッズの背番号10はみるみるプレーの質を上げ、強さを増していった。
スールシャール監督は、「タフな試練だった」と試合後振り返った。
「蹴りを入れられるは、タックルはくらうは・・・。その中で果敢に空中戦に挑み、チャレンジし、走った。この先彼は、トップクラスの9番になることだろう。我々にはロメル(ルカク)がいるから、時には右サイドや左サイドでプレーするだろうが、真ん中でもプレーできる。多くの出場機会を得るだろうね!」
スールシャール自身、現役時代は正確無比なフィニッシャーであり、いとも簡単に的を射止めてみせた。非常にプレー効率が高く、その容赦ないプレーはときに相手ディフェンダーやGKにとって残忍なほどだった。その彼が、ラッシュフォードのパフォーマンスを高く評価した。
「個人的に褒め称えたい選手は何人もいるが、ラッシュフォードについては、ストライカーとして、あのようなゴールが決められるというのは、素晴らしいことだと言える」とスールシャールは微笑んだ。
「落ち着いて冷静にゴールを狙い、相手キーパーを出し抜いた。カーディフ戦ではフリーキックからゴールを決めたが、この試合でも素晴らしかった(ロメル・ルカクの先制点を引き出した)。彼はきっと(若い頃)クリスティアーノ(ロナウド)のフリーキックを観察していたんじゃないかな」
ロナウドの弓なりのフリーキックは、オーレのフィニッシングと並んでもはや伝説だ。ラッシュフォードが彼らレジェンドたちのプレーから技を吸収しているとすれば、この先どこまでも成長してゆけることだろう。
ギャリー・ネヴィルの視点
スカイ・スポーツでゲスト解説を務めた元レッズのディフェンダー、ギャリー・ネヴィルは、ラッシュフォードのパフォーマンスを惜しみなく賞賛し、彼の将来に期待を寄せた。
「カウンターアタックの際の爆発力は素晴らしかった。マーカス・ラッシュフォードがトップにいるのは素晴らしいことだ。あらゆる点において彼のプレーを気に入ってるよ」
「まだ21歳にして、彼はすでに150試合近くプレーしている。彼のポテンシャルは底が知れない。そして彼はいま、自分のポテンシャルをさらに超えて、トップクラスの域に到達する過程にある」
「みんなはロメル・ルカクのこと話題にしている。彼がいかにチームに復帰できるかということをね。しかしそのことについてはまったく心配はいらない。考えるべきは、実際にプレーしている若手選手についてだ。彼らがチームに多大な影響を与えるのだから」
「マーカスはチームに動きを与えることができる。前線にはもっとエネルギーが必要だ。そして彼は自身でチャンスをつかんだ。彼がいることで、違いが生まれる。まったくファンタスティックなプレーヤーだよ」
「彼はマンチェスター・ユナイテッドにとって特別な選手になるべく道を着実に歩んでいる。ニューカッスルは彼に手を焼いていたはずだ。マン・オブ・ザ・マッチも納得だよ。見ていて本当に楽しい選手だ」。
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ニューカッスル 0-2 ユナイテッド
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