マンチェスター・ユナイテッド 0-1 バイエルン・ミュンヘン
オールド・トラッフォードで行われたバイエルン・ミュンヘン戦で、マンチェスター・ユナイテッドは奮戦したが、残念ながら今シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ挑戦は終了となった。
エリック・テン・ハフ率いるチームは、すでにグループリーグ突破が確定していたドイツ勢を相手に気迫と献身的なプレーを見せたが、決勝トーナメント進出に可能性を残すために必要なゴールを奪うことはできなかった。
キングスレイ・コマンが後半に決めたゴールと、グループAのもう1戦でFCコペンハーゲンがガラタサライに1-0で勝利したことで、ユナイテッドは4位でフィニッシュすることとなった。
すでに注目は国内戦に向けれらている。レッズは日曜、アンフィールドでリヴァプールと対戦するが、この試合では、前半で負傷退場したハリー・マグワイアを欠く可能性もある。
前半 - 善戦するも無得点
テン・ハフの指示に応え、序盤からバイエルンに高い位置からプレッシャーをかけたユナイテッドは、オールド・トラッフォードのファンを湧かせる気迫とエネルギーに満ちたプレーを披露した。
しかし、両軍合わせて、最初のシュートが訪れたのは試合開始から約10分後。ハリー・ケインがボックス手前から弾道の低いシュートを放ったが、球速は弱く、アンドレ・オナナが難なく処理した。
そこからバイエルンは徐々に勢いを増し、とりわけ右サイドではヌセア・マズラウィとコマンが効果的に連携。速い展開からヨシュア・キミッヒがミドルシュートを放ったが、これはオナナが阻止した。
カウンターのチャンスを得たレッズは、ブルーノ・フェルナンデスがゴール前のラスムス・ホイルンドに巧みなスルーパスを送ると、ダヨ・ウパメカノが全力でこれをブロック。
ルーク・ショーの強烈なシュートがマヌエル・ノイアーの手のひらをかすめたと思えば、逆サイドではリロイ・ザネとジャマル・ムシアラのワンツープレーが、あやうくユナイテッドの守備網を破りそうになった。
30分が経過した頃、バイエルンに絶好のチャンスが訪れる。しかしコマンのクロスをザネが決めきれずに先制点のチャンスはふいに。レッズは、ピッチの至るところで必死にドイツ王者の攻撃に応戦する展開となった。
そんな中、ハーフタイムの7分前にマグワイアが股関節を痛め、ジョニー・エヴァンスと交代することに。
後半-コマンが望みを断つ
テン・ハフはハーフタイムにショーに代えてアーロン・ワン・ビサカを投入。ディオゴ・ダロトが左サイドにスイッチした。するとダロトはすぐさま絶好のチャンスに絡み、フェルナンデスにボールを戻すと、レッズの主将はボックス手前から強烈なシュートを放つ。しかしボールはバーを超え、ブルーノは無念の表情。
後半戦の立ち上がりから優位に立ったユナイテッドは、アレハンドロ・ガルナチョが危険な低めのクロスを放つ。機会をうかがっていたアントニーとホイルンドにボールが渡る前に、キム・ミンジェが必死にクリアした。しかし1時間が過ぎても、両GKともに大きな試練を迎えることはなく、キミッヒが約25mの距離から放ったロングシュートもバーの上を越えた。
その頃、コペンハーゲンがガラタサライに対してリードを奪ったというニュースが伝わってきたが、ユナイテッドの選手たちは自分たちのプレーに集中。しかしなかなか先制点の兆しは見えず、トーマス・トゥヘル率いるミュンヘンには徐々に余裕が現れ出した。
そんなとき、とどめの一撃が訪れた。
バイエルンがボックス付近に迫るもユナイテッドはタックルでかわせず、ケインが通したボールを、コマンは絶妙なボディコントロールで、至近距離からオナナの脇を抜くシュートを放った。
オールド・トラッフォードの雰囲気は一変。グループリーグ突破の望みが薄れる中、テン・ハフはハンニバル、ファクンド・ペリストリ、コビー・メイヌーら若手を投入する。
キムのシュートをエヴァンスがブロックしたボールはコーナーキックとなり、これをノーマークのケインがヘッドで合わせ、あわやバイエルンがリードを広げるピンチにも見舞われた。
ユナイテッドは突破口を開くことができないまま、1ゴールが勝敗を決した形で試合は終了。レッズは照準を国内リーグ戦に合わせることになった。
試合詳細
ユナイテッド:オナナ;ダロト、マグワイア(41分にエヴァンスと交代)、ヴァランヌ(80分にメイヌーと交代)、ショー(46分にワン・ビサカと交代);アムラバト、マクトミネイ;アントニー(75分にペリストリと交代)、フェルナンデス(c)、ガルナチョ(75分にハンニバルと交代);ホイルンド
出場機会のなかったサブ:バユンドゥル、ヒートン、レギロン、ゴア、ヒュギル
イエローカード:アントニー(53分)、アムラバト(61分)
バイエルン・ミュンヘン:ノイアー;マズラウイ(46分にライマーと交代)、ウパメカノ、キム、デイビス;キミッヒ、ゴレツカ;コマン(77分にテルと交代)、ムシアラ(67分にミュラーと交代)、ザネ(90分にゲレイロと交代);ケイン
出場機会のなかったサブ:ペレツ、クラツィヒ、パブロヴィッチ、シュポ=モティング
ゴール: コマン(70分)
イエローカード: ゴレツカ (88分)