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アザール

チェルシー1-0ユナイテッド

マンチェスター・ユナイテッドは、ウェンブリーで開催されたチェルシーとのエミレーツFAカップ決勝で、文字通りエデン・アザールのPKにしてやられた。

ジョゼ・モウリーニョ監督率いるユナイテッドは、クラブの代名詞とも言える逆転勝利を目指して後半に猛攻を仕掛けたが、22分にアザールのPKで失った得点を奪い返せなかった。スタジアムの半数を埋めたユナイテッドファンは、後半のプレーで沸いたが、チームは前半の失点によりトロフィー獲得を逃している。

試合開始前の盛り上がりは完璧だった。火柱や花火の演出のほか、英空軍の戦闘機がスタジアム上空を舞い、両エンドには、先月61歳の若さでこの世を去ったレイ・ウィルキンスを称える巨大バナーが掲げられた。

モウリーニョ監督は、決勝のピッチにロメル・ルカクを立たせるため、可能な限りの努力を試みた。先月のアーセナル戦で足首を痛めたルカクは、母国ベルギーに戻って治療を続け、100%の状態に戻せるよう時間を費やした。今季のFAカップでチーム最多5ゴールを記録していたルカクだったが、モウリーニョ監督は先発に起用するリスクを負えず、ルカクをベンチメンバーに加える決断を下す。

前半の大半を通じて圧倒的なパフォーマンスを見せたのは、ルカクの同胞アザールだ。ユナイテッド陣内に何度も攻め入り、チャンスを作り続けた。

9分にはフィル・ジョーンズがボールの処理を誤った瞬間を見逃さず、アザールはニアを狙ってシュートを放ったが、ダビド・デ・ヘアが右足で対応。ユナイテッドにとっては気を引き締めるきっかけになるようなシーンだった。

その後、両チームともにティエムエ・バカヨコ、アレクシス・サンチェスがペナルティエリア内で倒されPKをアピールしたが、主審のマイケル・オリヴァーは笛を吹かず。しかし、前半最大の場面で審判の判定が影響を及ぼすことに。

自陣からのロングボールを受けたアザールが見事なファーストタッチでジョーンズをかわし、前にボールを運ぶ。ペナルティエリア内に侵入を許してしまったジョーンズにはタックルで止めるしか術はなかった。このプレーを見たオリヴァーは、躊躇わずに笛を吹き、チェルシーがPKを獲得する。

この判定に抗議したユナイテッドだったが、アザールのPKをデ・ヘアも止められず、チェルシーが先手を取った。

先制後に退いて守るチェルシーの陣形を崩し切れなかったユナイテッドが前半に作れた好機は、ジョーンズのヘディングシュートとマーカス・ラッシュフォードのシュートシーンくらい。しかし、後半に繋がる可能性は感じられた。

モウリーニョ監督の檄にモチベーションを高めたユナイテッドの選手たちは、早々にドレッシングルームからピッチに戻り、後半開始からチェルシーに襲いかかる。

後半開始から攻め上がったユナイテッドに、ファンも総立ちで興奮。チェルシーのGKティボ・クルトワに対し、ラッシュフォードがシュートを放ち慌てさせる。

後半に入り、テクニカルエリアでは両チームの監督の態度に試合状況を表す明確な差が見られた。1つ1つのプレーに対して声を張り上げチームを鼓舞しようとするアントニオ・コンテ監督に対し、モウリーニョ監督は冷静に指示を送る。ハーフタイムの檄がチームにポジティブな影響を与えた証拠でもあった。

さらにプレッシャーをかけ続けるユナイテッドは、63分にアレクシスがこぼれ球を蹴り込み同点に追いついたかと思われたが、判定はオフサイド。

ようやく火が点いたユナイテッドがチェルシーの守備を崩しにかかったものの、最終的に必要だったのは同点ゴールだ。

ユナイテッドの猛攻に耐え続けたチェルシーは、70分にマルコス・アロンソがゴール前でシュート。あわや勝負が決まりかけたものの、再びデ・ヘアが落ち着いて対応する。

直後ユナイテッドも再び攻勢に転じ、ジェシー・リンガードのスルーパスを受けたラッシュフォードが強烈なシュートも、クルトワとの1対1を打開できない。

そしてモウリーニョ監督は、アカデミー卒の2人を下げて、アントニー・マルシャルとルカクを投入。ただ、交代カードを切った後にクルトワを慌てさせたのはネマニャ・マティッチ。遠目からミドルを選択したマティッチのプレーにクルトワも対応を迫られ、ゴール前を死守する。

残り8分にはポール・ポグバがフリーの状態でヘディングシュートを放つもワイド。攻撃の手を休めないユナイテッドは、フアン・マタを投入する。ジョーンズを下げてでも攻撃的な選手を加えたが、後半追加タイムにもゴールを奪えず、惜敗を喫した。

ルカク
後半に交代出場したルカク

ラインナップ

ユナイテッド:デ・ヘア、バレンシア、ジョーンズ(87分にマタと交代)、スモーリング、ヤング、マティッチ、エレーラ、ポグバ、リンガード(73分にマルシャルと交代)、アレクシス、ラッシュフォード(73分にルカクと交代)

出場機会のなかったサブ:ロメロ、バイリー、ダルミアン、マクトミネイ

イエローカード:ジョーンズ、バレンシア

チェルシー:クルトワ、アスピリクエタ、ケーヒル、リュディガー、モーゼス、カンテ、ファブレガス、バカヨコ、アロンソ、アザール(90分にウィリアンと交代)、ジルー(89分にモラタと交代)

出場機会のなかったサブ:カバジェロ、ザッパコスタ、チャロバー、バークリー、ペドロ

イエローカード:クルトワ

カムバックキングの逆転劇ならず
トッテナムとの準決勝で同じく1-0の状況から逆転勝利を収め、ユナイテッドには逆転勝利を収められるだけの力があることは証明済みだ。モウリーニョ監督は前半のパフォーマンスに満足はしないだろう。ユナイテッドは状況を打開する得点を決められなかった。

2位フィニッシュに納得するしかない
タイトルを獲得できてシーズンを終えられれば最高だっただろう。しかし、ユナイテッドは2013年以降リーグ戦で最多勝ち点を獲得した。この結果に納得し、2018-19シーズンに繋げるしかない。