ユナイテッド 0-0 クリスタル・パレス
マンチェスター・ユナイテッドは、オールド・トラッフォードでのクリスタル・パレス戦を0-0のドローで終え、9月以来となるホームでの勝ち点を取りこぼした。
マンチェスターダービーからの挽回を狙ったユナイテッドだったが、年明けまでにトップ4浮上から後退してしまった。
直近7試合で未勝利、そしてわずか1試合でしかドローを記録していないパレスは、与しやすい相手ではないかと思われた。しかし、ユナイテッドの立ち上がりを凌ぎきると、パレスは自信を取り戻し始めた。
パレスの攻撃の要は、元ユナイテッドのウィルフレッド・ザハ。20分には、そのザハがシュートを放つもワイドに流れる。その5分後、パトリック・ファン・アーンホルトのシュートミスに救われたが、この決定機にもザハは絡んだ。
パレスが警戒したのは、エネルギッシュなプレーをしていたジェシー・リンガードだった。前半にリンガードを止めたルカ・ミリヴォイェヴィッチとママドゥ・サコにはイエローカードが出される。
それでもリンガードは、29分の決定機に顔を出した。上手くゴール前に姿を現してシュートは、GKウェイン・ヘネシーにセーブされてしまう。セカンドボールに食らいついたリンガードは、苦しい体勢ながらもクロスを上げ、アントニー・マルシャルのヘディングシュートに繋がるも、再びヘネシーに止められてしまう。
前半終了直後には、肝を冷やす場面もあった。ミリヴォイェヴィッチのフリーキックを空中でビクトル・リンデロフと競ったシェイク・クヤテのヘディングが決まったかに思われたが、線審がオフサイドフラッグを掲げ、ゴールは無効扱いに。
しかし、どちらに転んでもおかしくない場面だった。
後半ストレトフォード・エンドに向かって攻めるユナイテッドは、57分にパレスが味わったのと同じ苦しみを経験することになった。
ホームのファンから前に出るよう背中を押されたアシュリー・ヤングが思い切ってシュート。ヘネシーは弾き返すのがやっとで、こぼれ球にロメル・ルカクが詰めて蹴り込んだものの、わずかにオフサイドだった。
微妙な判定に困惑するしかなかったが、スコアは0-0のまま、試合は進んでいく。
モウリーニョ監督は、リンガードとフアン・マタに代えてマルアン・フェライニとマーカス・ラッシュフォードを投入する決断を下す。
そして68分には、最後の交代枠を使い、ポグバを下げてアレクシス・サンチェスを投入。攻撃的な選手を加えて勝負に出る。
だが、ユナイテッドは、74分にもパレスに決定機を作られてしまう。元イングランド代表のアンドロス・タウンセンドが守備をかいくぐり、ダビド・デ・ヘアと1対1の状況になるも、タウンセンドにとって最大のチャンスだったシュートは枠を外れる。
レギュレーション終了まで7分の時点では、ルカクがヘディングシュートをコーナーに狙うも、ヘネシーに阻まれる。
第4審判が後半の追加タイムを4分と表示すると、ユナイテッドサポーターは、終盤のユナイテッドショーを期待。しかし、今回は決勝点を決めきれなかった。
ユナイテッド:デ・ヘア、ダルミアン、スモーリング、リンデロフ、ヤング(C)、マティッチ、ポグバ(68分にアレクシスと交代)、マタ(59分にラッシュフォードと交代)、リンガード(59分にフェライニと交代)、マルシャル、ルカク
出場機会のなかったサブ:グラント、ジョーンズ、バレンシア、フレッジ
クリスタル・パレス:ヘネシー、ファン・アーンホルト、ミリヴォイェヴィッチ(C)、トムキンス、メイヤー、クヤテ、タウンセンド(87分にシュルップと交代)、ザハ(90分にアイェウと交代)、サコー、マッカーサー、ワン・ビサカ
出場機会のなかったサブ:グアイタ、ウォード、ケリー、パンチョン、セルロート
イエローカード:ヤング|ミリヴォイェヴィッチ、サコー
観衆:7万4516人