ラッシュフォードは今後もPKを蹴る
オーレ・グンナー・スールシャール監督は、マーカス・ラッシュフォードがウェンブリーで行われたイタリアとのEURO 2020決勝戦でPKを失敗したことによる影響はないと信じている。
マンチェスター・ユナイテッドの10番を背負うラッシュフォードは、ハリー・マグワイアがPKを決めた後のキッカーを務めたが、シュートはポストに嫌われた。そしてジャンルイジ・ドンナルンマが、クラブに加入する可能性のあるジェイドン・サンチョ、そしてアーセナルのブカヨ・サカのシュートを防いで、アズーリにトロフィーをもたらした。
しかしオーレは、ラッシュフォードが今後、ブルーノ・フェルナンデスとPKのキッカーを競い合うことを期待している。
2020-21シーズンの最終戦、ヨーロッパリーグ決勝のビジャレアル戦でシュートを決めただけでなく、2019年のチャンピオンズリーグでパリ・サンジェルマンを敗退させたときの神経を、誰もが覚えているはずだ。
オーレは、キャリントンでクラブメディアのジェマ・トンプソンの取材に応じ。こう語った。
「PKをセットした時点で、その選手は勝者だ。多くの選手は、PKを蹴りたくないと考えるもの」
「自分でステップアップして、結果に対処できると考えるのは、気持ちが強い表れ。自分がヒーローになるかもしれないし、失敗するかもしれない。それがフットボールというもの。そこから学び、より強くなって戻ってくる。このクラブでは、今後PKを蹴らないという選手を見たことがない。マーカスも、チームのためにPKを蹴りたいと手を挙げるだろうね」
監督は、ウェンブリーでの決勝戦でルーク・ショーが先制点を決めたことを喜んだ。
ルークは、今大会で3アシストを記録するなど素晴らしい活躍だった。そして、世界を代表する左サイドバックであることを証明して、キャリントンに帰ってくる。
「ルークのパフォーマンスは素晴らしかった。試合を見ていたが、『何が起こったんだ?』と思ったよ」と、ショーが開始2分に決めたシュートについて語った。「彼が攻撃の起点となった。これまでも、ファイナルサードに入っていくように伝えていた」
「彼がいかに技術的に優れているか、いかに巧みであるかは周知で、非常に上手なシュートだった。ボールから目を離さず、まっすぐに入り、スペースを作った。それがフットボール。ルークに運が舞い込んだのは必然。彼は我々と共に素晴らしい2年間を過ごしてきたのだからね」
オーレは、ヨーロッパリーグ決勝でビジャレアルに敗れて同様の苦しみを味わった後だけに、今回のような形で敗れたことによるイングランド中の落胆を哲学的に受け止めている。
「もちろん、試合後のイングランド全体の気持ちはわかる。たった一度のキックで、すべての雰囲気が決まってしまう。しかし、PK戦となると、何が起こっても不思議ではない。我々の直近の試合もそうだった」
「それがフットボールというもの。国全体の雰囲気がとても素晴らしかったことは知っているが、結末は呆気ないものだ。私は、経験からそれを理解している」