エリック

カントナの襟立てポーズ秘話

水曜日 12 2月 2020 09:56

それはおそらく、エリック・カントナがマンチェスター・ユナイテッドで決めた、もっとも印象的なゴールだろう。

オールドファンはこのシーンを回顧してやまないが、昨今のオンラインビデオという手法により、このゴールが生まれた1996年12月にはまだこの世に誕生していなかった若いファンまでもが、敬愛している。

ハーフライン付近でのブライン・マクレアーとのワンツーから、無心で蹴りあげたチップシュート。さらにはその後、胸を張り、シャツの襟を立てた誇らしげなセレブレーション。そのまま彼は、全方向のスタンドを見回して、サポーターに己の姿を見せつけた。

しかし、彼がなぜあのような、その後も記憶に残されるような行動をとったのかはほとんど語られていない。エリック自身が、UTDポドキャストで語ったその真実をお伝えしよう。


UTDポドキャスト:カントナ 動画

UTDポドキャスト:カントナ

カントナの襟立てポーズの理由を語る

「そもそも私は、同じゴールセレブレーションを繰り返したことはなかった。なぜなら、どのゴールも他とは違うものだからだ。その瞬間のエネルギーも違う」エリックは、ポドキャストの司会を務めるデイヴィッド・メイ、ヘレン・エヴァンス、サム・ホームウッドに向かってそう答えた。

「このときのセレブレーションは、おそらく、ファンのエネルギーを吸収しよう、と思ったんだろう。ときどきいつもとは違うものを感じることがある。相手のゴールキーパーがフランス人だったからかもしれない」

当時サンダーランドのゴ���ルを守っていたリオネル・ペレスとは、1991年、フランスリーグのニーム時代にともにプレーしたことがあった。そのシーズン、2人はともにニームの1部リーグ昇格を勝ち取った。

それから5年後、オールド・トラッフォードで2人は敵同士として対決することになったが、ペレスの方は、当時の絆を忘れているようだったとカントナは振り返る。

「試合の前、トンネルの中で彼に握手を求めに行き、あいさつした。ニームから移籍して以来、彼とは会っていなかったからね。ニームは私がフランスでプレーした最後のチームだった。

なのに、彼は私との握手を拒んだんだ。それでたぶん、絶対にゴールを決めてやろうじゃないか!と私は誓った」

動画
カントナがサンダーランド戦で決めた崇高なゴールシーンをチェック

上のビデオでは、相手キーパーの姿は、ゴールを決めて両手を上げたカントナの後方に見ることができる。

ほんの一瞬だが、獲物を射止めた者と、射止められた者の視線はぶつかった。その瞬間ペレスは、かつてのチームメイトからの挨拶を拒んだことを悔やんだことだろう。

「ゴールキーパーにとってあれほどの屈辱はない。あのセレブレーションもだ。彼は怒っていた。

そして私は、走り回ったりせずにそこに立ち止まり、『オレを見ろ』というサインを送ったのさ」

エリックの魅惑のエピソードは、Deezerやその他のプロバイダーから、UTDポドキャストで聴くことができる。

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