ユナイテッド

シェリフ戦がキシナウで開催される理由

火曜日 13 9月 2022 16:32

マンチェスター・ユナイテッドのヨーロッパリーググループE、シェリフ・ティラスポリとのアウェイ戦は、モルドバ側のホームグラウンドでは行われない。

シェリフの本拠地は、国際的に認められていない離脱地域であるトランスニストリアにあり、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、UEFAは大会の試合を同都市で開催すべきではないと判断した。

今年の6月に発表された声明は、次の通り。「ロシア軍によるウクライナ領への侵攻という大規模な軍事的エスカレーションを鑑み、UEFA執行委員会は本日、モルドバのトランスニストリア地域で、追って通知があるまでUEFA競技会の試合を行わないことを決定した」

「FCシェリフ・ティラスポルは、この地域での試合禁止が有効である限り、UEFAクラブ大会のホームマッチのためにトランスニストリア地域外の代替会場/スタジアムを提案するよう要請された」

トランスニストリアはウクライナと国境を接し、モルドバの首都キシナウは同国の中央に位置している。

ジンブル・スタジアムは、木曜のイギリス時間17時45分(日本時間1時45分)に開催される試合で、ジンブル・キシナウとモルドバ代表のホームスタジアムである。

収容人数は10,400人で、約600人のユナイテッドファンが来場すると予想されている。

イングランド代表は、同スタジアムで2012年にワールドカップ予選を戦い、5-0で勝利した。ユナイテッドからはトム・クレヴァリーが唯一先発し、マイケル・キャリックとダニー・ウェルベックが交代出場した。

スタジアムの名称は、ジンブルのバッジに描かれているルーマニア語の“ヨーロッパバイソン''に由来している。

バイソンの頭部はルーマニアの国章にもなっている。14世紀にはドラゴス・ヴォダ王子が愛犬モルダとともにオーロックス(バイソンに似た動物)を狩ったという伝説があり、これにちなんで川が、ひいては国名が付けられたという。

この地域で絶滅した後、オーロックスを野生に戻そうとする努力が続けられている。

もちろん、いつもの拠点とは異なる町や都市でプレーするヨーロッパでのアウェイゲームは、ユナイテッドにとって新しいことではない。

新型コロナウイルスの流行時にはレアル・ソシエダとの試合がトリノで行われたし、2005年にはパリでリールと対戦した。また、2016-17シーズンのヨーロッパリーグ優勝の際にはオデッサでゾリャ・ルハンスクに勝った例などがある。

ユナイテッドがアウェイで次の試合を行うキプロスのニコシアでは、2002年にイスラエルのマッカビ・ハイファと対戦している。

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