水曜夜、クリスティアーノ・ロナウドは、またしてもフットボール界に新たな歴史を刻んだ。
マンチェスター・ユナイテッドへの電撃復帰でヘッドラインを賑わせた36歳のストライカーは、今度はポルトガル代表のユニフォーム姿でミラクルを演出した。
フェルナンド・サントス監督率いるポルトガルは、ファロで行われたアイルランド戦で、試合終了まであと数分のところで1-0とリードを許すと、ホームでのW杯予選で13年ぶりの黒星を喫するところだった。しかしそこからクリスティアーノが2点を返し、ポルトガルは勝ち点3をものにした。
同点打となった1点目は、ロナウドにとって代表通算110点目であり、これにより、男子の国際試合での世界新記録達成となった。
クリスティアーノはそれまで、イラン代表のアリ・ダエイがマークした109点に並んでいた。この試合中すでに、ブルーノ・フェルナンデスへのファウルでゲットしたPKを決めれば単独首位に立てる可能性があったが、これはポーツマスのGKギャヴィン・バズヌに防がれた。
前半戦終了間際にジョン・イーガンがコーナーキックからヘッド弾で先制点をあげると、スコアはその後動かず、この得点がアイルランドにとっての決勝点になるかと思われた。
ところが89分、ゴンサロ・ゲデスがペナルティーエリア内でフリーになったロナウドにすかさずパスを入れて同点に追いつくと、バロンドール5回受賞のアタッカーは、新記録達成だけでは物足りないと言わんばかりに、試合終了直前、1点目とまったく同じコーナーを狙ってシュートを決め、スティーブン・ケニー監督の心を打ち砕いた。
興奮のあまり、シャツを引き裂いてゴールセレブレーションの激走をしたことで、イエローカードをもらい、来週のアゼルバイジャン戦を欠場することになってしまったが・・。
「記録を破ったことだけじゃなく、最高の瞬間を味わえたことがものすごくうれしい」と試合終了後に語ったロナウド。
「試合終了間際に2点を入れるのは容易じゃないが、チームのみんなに感謝したい。自分たちもサポーターも、試合の最後の瞬間まで信じ続けていた。とてもうれしいよ」
火曜日に行われた国際マッチには、レッズから他に4選手が出場している。
ラファエル・ヴァランヌ、ポール・ポグバ、アントニー・マルシャルのフランス代表は、W杯予選のボスニア・ヘルツェゴヴィナ戦を1-1で引き分けた。ディラン・レヴィットのウェールズは、フィンランドとのフレンドリーマッチを0-0で終えている。