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フェランが語る、ユナイテッドに受け継がれるDNA とは?

マンチェスター・ユナイテッドのカルチャー、そしてDNA という言葉がもつ真の意味とは、いったいどのようなものなのだろうか?

これは実に良い質問だ。そしてこの問いに答えることができる適任者の一人が、アシスタントマネージャーのマイク・フェランだ。

現在58歳のフェランは、サー・アレックス・ファーガソンが監督だった1989年から1994年にかけて、ユナイテッドの選手としてプレーした。時はまさに黄金期を迎えようかというところ。そしてフェランは引退から約10年後、コーチとしてクラブに戻ってきた。

当時のユナイテッドは、サー・アレックスのもと、プレミアリーグの頂点にふたたび定着すべく奮闘中だった。偉大な指揮官が勇退するといったんはクラブを離れたが、オーレ・グンナー・スールシャールが監督に就任して新たなプロジェクトに乗り出したのを機に、フェランはコーチングスタッフに復帰した。

それではいったい、この言葉に含まれるもっとも重要な意味とはなにか?それは何をおいてもまず、全員が共通のゴールに向かって懸命に取り組むという姿勢だ。全員で挑めば、達成できない目標などないと、ユナイテッドのポッドキャスト『UTD Podcast 』の最新話でフェランは話した。しかしそれを実行するのは容易いことではないのも事実だ・・・。

オーレ「我々は全員で取り組んでいる」

「クラブのカルチャーとは、ワークエシックだ。どれだけの要求に応えられるか、そしてどれだけの時間を費やすことができるか。ときにそれはとてつもなくハードで長い道のりだったりもするが、それをふつうの仕事時間だととらえることができるかどうか」

「そして、自分が取り組んでいることの意義をしっかり認識すること。マンチェスター・ユナイテッドが勝つことが、良いプレーをして何かを達成することが、人々にとってどれだけ大事なことなのか」

「そしてその長い道のりを自分も歩みたいと思えるかどうか。マンチェスター・ユナイテッドで実現できないことはない。どんなことでも可能だ」

「達成できないものはないのだ、という感覚を持つこと。そうすれば、自分もその一部となって、その目標や成功に向かって懸命に努力することができる。それは実際、1日24時間、1週間のうちに7日間、ノンストップで取り組むということを意味するのだが、絶えず働き続けるという感覚ではなく、自分がそれを続けていないことがむしろ道からそれている、という感じになるのだ」

「そのような環境の中で取り組めるこの場所は素晴らしいと感じる。勝利を手にすることは素晴らしい。しかしそれよりも、ここにいる全員に、とりわけサー・アレックスを通して、染み込んでいる感覚というのは、ハードワーキングの精神と、勝者のメンタリティー。どうやってそこに到達できるか、という考え方だ。それは天から降ってくるものではない」

「個々の集合体であるチームからそれを導き出すにはどうするか?一人一人ができることをチームとして束ね、成功に向かってともに歩むことができるか?しかも継続的に、その過程でできたほころびを修復しながら進んでいくということは非常に難しい」

「それは平坦な道ではない。しかしやりがいのある道のりなのだ」。


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