ポグバ

レッズのゴールデンボール賞受賞なるか?

火曜日 10 7月 2018 14:44

マンチェスター・ユナイテッドの選手の誰かが、今年のW杯のアディダス・ゴールデンボール賞を受賞することになるか?

1982年大会で新設されたこの賞は、大会中もっとも活躍した選手に授与される。

レッズのメンバーでは、準決勝進出を決めたフランス代表のポール・ポグバ、ベルギー代表のロメル・ルカク、イングランド代表のジェシー・リンガードらが強力な候補だ。

ブラジル戦に勝利し喜びを爆発させるルカク

グループリーグ最終戦のデンマーク戦を除く全試合に出場し、チームに莫大な影響を与えているポグバは、サンクトペテルブルクでの準決勝、対ベルギー戦でも奮闘するに違いない。そして彼のレ・ブルーでの同僚、キリアン・エムバペやアントワン・グリーズマン、エンゴロ・カンテらもこの賞の候補に挙がるにふさわしい活躍をしていると自負していることだろう。

オーストラリア戦では、当初はポグバのゴールと記録されながらも、後で相手DFアジス・ベヒッチのオウンゴールとなったものもあった。しかしその他の試合でも、フランスの攻撃の要として重要な役割を果たしている。ベルギー代表監督のロベルト・マルティネスも、準決勝戦ではポグバの動きに十分警戒しているにちがいない。

マルティネスは、自陣のルカクの活躍にも期待している。今大会で絶好調のルカクは、すでにグループステージのパナマ戦とチュニジア戦で2点ずつ、計4ゴールをあげている。またラウンド16の日本戦では、試合終了間際の、彼のクレバーなフェイントが、ナセル・シャドリの得点を引き出した。

準々決勝のブラジル戦では、右サイドにポジションを変えたがインパクトはまったく劣ることなく、ケヴィン・デ・ブライネのパワフルなシュートをセットアップ。終盤、交代を告げられるまで、ルカクは相手ディフェンダーを存分に苦しめた。とくにセンターバックのミランダを置き去りにしたシーンでは、彼の揺るぎない自信がプレーから溢れ出ていた。フランスを破り、ベルギーを史上初の決勝進出に導くことができたなら、彼はより強力なゴールデンボール賞候補に躍り出るだろう。

ルカクのチームメイトのエデン・アザール、ケヴィン・デ・ブライネ、そしてクロアチア代表のキャプテン、ルカ・モドリッチもゴールデンボール賞の有力な候補だ。イングランド人選手では、ゴールデンブーツ賞を睨むハリー・ケインには、ダブル受賞の可能性もある。

そしてジェシー・リンガードも、今大会では数々の印象的なパフォーマンスを見せている。パナマ戦でのゴールだけでなく、準々決勝のスウェーデン戦ではデル・アリのシュートをアシストした。チュニジア戦では、クロスバーに当てる惜しいシュートもあった。さらにユナイテッドのアカデミー卒業生、リンガードは、チーム最長の走行距離を誇り、パス成功率も93.4%と、目覚ましい数字を挙げている。

イングランド代表のベスト・パフォーマーの一人と言えるリンガード。モスクワでのクロアチアでの準決勝の出来によっては、ハリー・ケインやキエラン・トリッピアらと並んで有力な候補に挙がることだろう。ジョン・ストーンズやアシュリー・ヤングも受賞に値する働きをしているが、ディフェンダーには同じだけのスポットライトが当たりにくいことが難点だ。

ジェシー・リンガードはこの大会で飛躍しているイングランド代表メンバーの一人

ゴールデンボール賞を決定する審査員のメンバーは、カルロス・アルベルト・パレイラ、ボラ・ミルティノビッチ、エマニュエル・アミュニケ、アンディ・ロクスバーグ、マルコス・ファン・バステンだ。パレイラとミルティノビッチは、W杯で監督としてチームを率いた経歴をもつ。ロクスバーグは前スコットランド代表監督、アミュニケは、W杯に初出場を果たしたナイジェリア代表のメンバー、そしてファン・バステンは、ACミランやオランダ代表でゴールを量産した稀代のゴールスコアラーだ。

2位にはシルバー賞、3位にはブロンズ賞が授与され、ナンバー1キーパーには、アディダス・ゴールデングローブ賞が授けられる。ヤングプレーヤー賞の最有力候補はフランス代表のエムバペだ。4年前のブラジル大会では、エムバペの同僚でもあるポグバがこの賞を受賞している。

2014年のゴールデンボール賞を受賞したリオネル・メッシ

歴代のゴールデンボール賞受賞者

1982年:パオロ・ロッシ(イタリア)

1986年:ディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン)

1990年:サルバトーレ・スキラッチ(イタリア)

1994年:ロマーリオ(ブラジル)

1998年:ロナウド(ブラジル)

2002年:オリヴァー・カーン(ドイツ)

2006年:ジネディーヌ・ジダン(フランス)

2010年:ディエゴ・フォルラン(ウルグアイ)

2014年:リオネル・メッシ(アルゼンチン)

2006年大会で輝きを放ったフランス代表のジネディーヌ・ジダン