マタがこの夏ユナイテッドを退団
マンチェスター・ユナイテッドは、フアン・マタが今夏の契約満了に伴い、クラブを去ることを明らかにした。
5月22日に行われた2021-22シーズンの最終節、クリスタル・パレスとのアウェー戦が、マタのユナイテッドでの最後の出場となった。
さらにスペイン代表のメンバーとして2010年のワールドカップに優勝。2012年には欧州選手権でも優勝を果たした。
これらの実績を積み上げたマタの入団は、ユナイテッドのサポーターを大いに興奮させた。
一躍人気者となったマタのユナイテッドでの初試合は、1月28日に行われたホームでのカーディフ・シティー戦。2-0で勝利したこの試合で、マタはさっそく持ち前のクリエイティビティを発揮すると、ロビン・ファン・ペルシーの先制点を演出し、中盤のマエストロとして印象的なデビューを飾った。
2014-15シーズン、マタは新監督ルイス・ファン・ハールのもとで、目を見張るような活躍を見せた。最も記憶に残る試合のひとつが、2015年3月22日にアンフィールド(後に彼の功績を称えて「フアンフィールド」と呼ばれるように)で、宿敵リヴァプールを相手に、見事な決勝点を決めた一戦だ。
2-1で勝利したこの試合、マタは大胆なバイシクルキックで2点目をマーク。このシュートは、クラブのゴール・オブ・ザ・シーズンを受賞した。
マタがユナイテッドで手にした最初のトロフィーは、2015-16シーズンのFAカップだ。そしてマタは、その成功にも重要な役割を果たした。
クリスタル・パレスとの決勝戦では、81分に同点ゴールを決め、その3分前にジェイソン・パンチョンが決めた先制点を瞬時に打ち消した。
レッズは、ジェシー・リンガードが延長戦に決めた崇高なゴールにより、この決勝戦を制したのだった。
2016-17シーズン、マタはチェルシーでの元指導者、ジョゼ・モウリーニョ監督のもと、コミュニティ・シールド、リーグカップ、ヨーロッパリーグを獲得し、ユナイテッドで手にしたトロフィーの数を一挙に4倍に伸ばした。
リーグカップ決勝のサウサンプトン戦には先発出場して、レッズの2-1リードに貢献。試合は87分にズラタン・イブラヒモヴィッチのヘディングが決勝打となり、3-2でユナイテッドが勝利を収めた。
その後レッズはヨーロッパリーグ決勝でオランダの強豪アヤックスと対戦。この試合は、ヘンリク・ムヒタリアンとポール・ポグバのゴールにより、ユナイテッドが2-0で優勝した。
マタはこの試合にも先発出場して90分までプレー。インジュリータイムにウェイン・ルーニーと交代した。
その後の5シーズン、ユナイテッドはトロフィーからは遠ざかったが、マタは出場の機会があるたびに、自分のサッカーを楽しんだ。
2017-18, 2018-19, 2019-20シーズンはそれぞれ30試合以上に出場。最後の2シーズンは20試合を下回ったが、チームの一員として高い評価を受け続けた。チームメイトやスタッフにとって、彼のプロフェッショナルな姿勢やポジティブさは、いくら賞賛してもしきれないほどだった。
ビクトル・リンデロフは今年の初め、こう語っていた。「選手として、フアンのクオリティは素晴らしい。彼の視野、タッチ、ピッチ上のすべてを見渡す能力はファンタスティックだ。人としても、いつもハッピーでポジティブ。彼はとにかく素晴らしい人なんだ」。
2022年4月のインタビューでは、マタ自身がこう語っている。「僕にはまだたくさんの情熱と、サッカーを楽しみ続けたい意欲がある。プロフットボール選手になるという夢が叶ったのだから、できる限りプレーしたいんだ」。
フアン、8年間のキャリアをユナイテッドに捧げてくれてありがとう。クラブ関係者一同、あなたの今後の活躍を祈っています!