アンディ

レジェンズがチャリティライダーを出迎え

火曜日 25 6月 2019 19:42

バルセロナからオールド・トラッフォードまでのチャリティライドに挑戦したマンチェスター・ユナイテッドのファンたちが、月曜夕方、ゴール地点に到着。スタジアムではアンディー・コール、ライアン・ギグス、ギャリー・ネヴィルらレジェンドたちが彼らを出迎えた。

彼らの旅は、バルセロナのカンプノウを出発し、距離にして2000km、全16日をかけてオールド・トラッフォードまでを走破。このチャリティライドの目的だった、セント・アン・ホスピスに新しい救急車を購入するための資金40000ポンドの調達に成功した。

このチャリティライドに挑戦したのは、ファンの間ではお馴染みの、ファンマガジン編集者でジャーナリストのアンディ・ミッテン。彼はこの旅を、昨年11月に癌で他界した父チャーリー・ミッテンに捧げた。ちなみに彼の父親は、1948年にFAカップに優勝したユナイテッドの一員だった同姓同名のヒーローの甥にあたる。

「父はサルフォードのホスピスで亡くなりました。そこでは素晴らしいケアを受けることができました」

午後5時ごろ、オールド・トラッフォードに到着したアンディはそう話した。

「ただ、彼が亡くなる2週間前、父が最後の刻を自宅で迎えるために救急車が必要だったとき、手配することができませんでした。そのとき、何か状況を変えることをしなくては、と思ったのです。数千人の人々が僕たちをサポートしてくれました。おかげでこの町に、新しい救急車を走らせることができることになりました」

「そのことで父が戻ってくるわけではありません。でも僕たちはとにかく何か自分にできることをやりたかった。そして多くの人が協力してくれました。ここにこうして出迎えに来てくれた彼らも含めてです。最高です!」


アンディの兄弟ジョズとサム、さらに2人の友人、ジョン・ポールとスティーブもこのチャリティライドに参加。

アンディの叔父デイヴ(故チャーリーの弟でFAカップに優勝したウィーガン・アスレティックの元キットマン)と、試合にはホーム、アウェーすべて観戦に足を運ぶユナイテッドファンのトニー・マーフィーも後から参加し、スペインからフラン���、イングランドまでを通過する間、食料や衣類の調達をまかなった。

「とにかく何度もパンクしたのには参りました。快調な日もあればうまく行かない日もありましたが、とにかく前へ進み続けました。体力はある方だったので。ただ、当分自転車には乗りたくないですね!」

ギャリー・ネヴィルは「父親の死にいかにアンディーがショックを受けていたかは聞いていた。その経験からこのチャリティライドに挑戦し、救急車を調達したというのは、素晴らしいことだ。みんな本当によくやったよ。彼らには、ゴールで待っている、と伝えたんだ。最初は、ラストに一緒に走る計画を立てていたんだけれど、直前に変更して、戻って来た彼らをオールド・トラッフォードで出迎えることにしたんだ」とコメント。

ライアン・ギグスも、「僕の愛車はパンクしているから、きっと併走は無理だっただろうね!でも彼らのチャレンジは本当にすばらしいことだ。道中はかなりいろいろ大変なことがあったらしいから、今夜はビール片手に、武勇談がはずむことだろうね」と付け加えた。

ミッテンは、他のクラブや、友人、家族、見ず知らずの人たちやスポンサーなど、数えきれないほどの協力があったと話した。

「このライドを始めた瞬間から、マンチェスター・ユナイテッドが『何か手伝えることはある?』と協力を申し出てくれたのには感激しました。そして実際、食料などを差し入れてくれました。それからリバプールやマンチェスター・シティーもです」

「リバプールは、(チャンピオンズリーグ決勝戦の)マドリードでアンディー・ロバートソンが着ていたシャツを提供してくれました。これはなんと5000ポンドで落札されました。買ってくれた青年に、『オールド・トラッフォードに来ないか?ギャリー・ネヴィルが君にこれを手渡してくれるから』と提案したら、『何があっても行くよ!』と」

動画
アンディ・ミッテンと仲間たちのゴールの様子

「妻は16日間、一人で子供たちの面倒をみてくれました。それも大変なことだったと思います。振り返っても、本当にいろいろな人たちから多大な協力を受けて実現することができました」

「元ウィーガンのキットマンが、僕たちの衛生担当でした。毎日バイクスーツを選択してくれたのは彼です。昨日の夜、バーミンガムのパブでは、このポットがお客さんの間で回されていて、『ほら、ここに190ポンドある。君たちの救急車に役立ててくれ』と、まったく知らない人たちが、渡してくれたんです」

「これはみんなの協力があって実現できたことです。僕自身は一番のへなちょこサイクリストでした。だからみんなの助けが必要だった。『頼む、押してくれ!』と。でもおかげでこんなにたくさんの寄付金を集めることができました。大感激です」

マンチェスター・ユナイテッド一同は、このような意義のあることのために行動を起こした彼らの素晴らしい挑戦を心から祝福します。そしてチャーリー・ミッテン氏へ、どうぞ安らかに。