マンチェスター・ユナイテッド 3-3 エヴァートン
マンチェスター・ユナイテッドは、オールド・トラッフォードでエヴァートンと対戦し、3-3のドローという結果に終わった。点の奪い合いでの引き分けだが、終了間際に失点してのドローだけに、悔しい結果だ。
9-0で完勝したサウサンプトン戦は一方的な展開だったものの、今節はシーソーゲームとなった。
ユナイテッドは、前半にエディンソン・カバーニとブルーノ・フェルナンデスの得点でリードを2点に広げて前半を折り返した。
ところが後半の序盤にアブドゥライェ・ドゥクレ、ハメス・ロドリゲスに続けてゴールを奪われて同点に追いつかれてしまう。
スコット・マクトミネイが残り20分に勝ち越し弾を決め、これでプレミアリーグで勝ち点3を取れるかと思いきや、後半の追加タイムにドミニク・カルヴァート・ルーウィンに痛恨のゴールを許してしまい、勝ち点を分け合う結果になった。
前半 - エディンソン&ブルーノ劇場
オーレ・グンナー・スールシャール監督は、9-0でセインツを粉砕した一戦から一人だけメンバーを変え、フレッジではなく今節では休養十分のポール・ポグバを起用した。
試合前には、ユナイテッドのキャプテンを務めるハリー・マグワイア、そしてエヴァートン主将のリュカ・ディーニュが花輪をピッチの中央に手向け、1958年にミュンヘンで起こった飛行機事故で亡くなった23人に哀悼の意を捧げた。試合前には黙祷も捧げられた。
スールシャール監督は、事故の犠牲となった8人のバズビー・ベイブスに恥じないパフォーマンスを期待していた。さらに、セインツ戦後の試合ということもあって周囲からの期待も高く、大きな試練でもあった。エヴァートンは試合序盤から自信を持ってプレー。だがオーレのユナイテッドも冷静さを保ち、24分に試合を動かした。
セインツ戦の前半終了後に負傷交代したカバーニは、打撲の影響を感じさせないプレーを披露。マーカス・ラッシュフォードが元ユナイテッドのDFマイケル・キーンの頭上を越すクロスを入れると、カバーニが頭でファーに押し込んで先制。
ところが、ここでアクシデントが発生してしまう。39分、休養十分と思われたポグバがパスを出した際に右足を痛め、フレッジとの交代を余儀なくされてしまった。
前半終了前には、ビクトル・リンデロフがエヴァートンの選手に囲まれ、ボールはディーニュからリシャルリソンへ。前に出ていたデ・ヘアの位置を見たリシャルリソンはシュートを放ったが、枠を外れた。ユナイテッドが攻撃に転じると、交代出場のフレッジにゴール前でシュートチャンスが訪れたが、枠をとらえられない。
それでも、ホームのユナイテッドが前半終了前にリードを広げることに成功する。フェルナンデスの動きからは、誰もがボックスの外からクロスを上げたと思った。しかし、これはクロスではなくシュート。全員を欺いたフェルナンデスが頭脳戦を制してゴールを決め、ユナイテッドがリードを広げて前半を折り返した。
後半
ユナイテッドは、後半の序盤にリードを広げるチャンスを作り出す。カバーニからのパスを受けたルーク・ショーがシュートも、ゴールキーパーのロビン・オルセンに阻まれる。このままユナイテッドペースで進むかと思われるも、ほんの数分間で試合展開が180度変わってしまう。
オルセンのセーブから2分後、トフィーズはカウンターアタックから1点を返す。トム・デイヴィスのスルーを受けたカルヴァート・ルーウィンのクロスは弾き返したが、ドゥクレに押し込まれた。
息を吹き返したエヴァートンは、52分に2-2の同点に追いつく。先ほどゴールを決めたドゥクレがクリエイターになり、ボールを受けたロドリゲスがコントロールからシュート。これが決まって同点に追いつかれてしまう。ただ、ユナイテッドの気持ちはきれていなかった。62分にはカバーニがラッシュフォードに繋がりシュートも、オルセンに阻まれてしまう。
70分、ユナイテッドが勝ち越しに成功。オルセンにシュートを止められたショーのフリーキックからマクトミネイがヘディングシュートを押し込み、3点目を記録。
ここからは一進一退の攻防が続き、エヴァートンの攻めに耐えながらの展開へ。そんな中、76分にはフェルナンデスがストレトフォード・エンドでシュートもわずかにバーを越す。
80分にはフリーキックのスペシャリストであるフェルナンデスが、FAカップでのリヴァプール戦を彷彿させるショットを放ったが決まらず。ユナイテッドが1点を守り切り、勝利を得られるかと思われた後半追加タイム、エヴァートンはフリーキックがゴール前でこぼれ、カルヴァート・ルーウィンに蹴り込まれて同点。土壇場で追いつかれ、勝ち点を取りこぼした。
試合情報
ユナイテッド:デ・ヘア、ワン・ビサカ、リンデロフ、マグワイア、ショー、マクトミネイ、ポグバ(39分にフレッジと交代)、グリーンウッド (92分にトゥアンゼベと交代)、フェルナンデス、ラッシュフォード、カバーニ
出場機会のなかったサブ:ヘンダーソン、テレス、ウィリアムズ、マティッチ、ファン・デ・ベーク、ジェームズ、マルシャル
得点:カバーニ(24分)、フェルナンデス(45分)、マクトミネイ(70分)
エヴァートン:オルセン、ホルゲート、キーン、ゴッドフリー、ディーニュ、ドゥクレ(81分にキングと交代)、デイヴィス(74分にイウォビと交代)、ゴメス、ロドリゲス(68分にシグルズソンと交代)、カルヴァート・ルーウィン、リシャルリソン
出場機会のなかったサブ:ヴィルジニア、デルフ、ミナ、ヌゥクンク、ベルナルジ、コールマン
得点:ドゥクレ(49分)、ロドリゲス(52分)、カルヴァート・ルーウィン(95分)
イエローカード:キーン