ベッカム

トレブルアイコン:デイヴィッド・ベッカム

木曜日 02 5月 2019 12:18

デイヴィッド・ベッカムにとって、1998-99シーズンは、イングランド代表として出場したワールドカップでの退場処分もあり、キャリア最悪の瞬間からスタートした。だが、マンチェスター・ユナイテッドでのシーズンで真の実力を証明し、最高の形で1年を締めくくった。

今では世界規模のスポーツアイコンとなったベッカムは、5月26日にオールド・トラッフォードで開催される、バイエルン・ミュンヘンレジェンドとのトレブル記念試合に出場する。チケット情報は、こちらから。この記念試合の収益は、全額マンチェスター・ユナイテッド・ファウンデーションに寄付される。

ベッカムのコメント

「この試合のために戻れることを、とても楽しみにしている。当時のメンバーの中には、しばらく会えていない仲間もいる。元チームメート、友人たちと再会できるのは最高。サー・アレックスが僕たちのチームを率いてくれるなんて、素晴らしい瞬間になるね。ボスがオールド・トラッフォードに戻るのは、ファンにとっても最高だろうし、素晴らしい1日になりそうだね」

「多くを成し遂げた1999年のチームの一員になれて、今回のような試合に招いてもらえて、ファウンデーションのためにできる限りたくさんのお金を集める活動に参加できるのは非常に重要なこと。それは僕個人としても、チームとしても、そしてもちろんマンチェスター・ユナイテッドというクラブにとっても大事なことだから」

98-99シーズンのベッカム

「当時は、たくさんの人から、まともにプレーできないとか、海外リーグに行くとか言われたけれど、そんな考えはまったくなかった」と、デイヴィッドはトレブルを達成したシーズンについて語った。

幸いにも、その2つの選択のどちらも選ばなかった彼は、キャリ最高のシーズンを送ることになる。ウェンブリーで始まり、最後はカンプ・ノウで締めくくったシーズンだった。彼のピンポイントクロス、正確なフリーキック、そして献身的なプレーは類を見ないレベルだった。クラブが3つのトロフィーを獲得できたのは、彼の貢献があったからに他ならない。

1998-99シーズン、彼はそれまでよりも一段上のレベルに到達した。本人は、影響を与えられた要因に、次のことを挙げた。「自分にブーイングしてくれた人のおかげ。彼らを無視して、自分のプレーに集中したんだ。ただ、僕も選手として成長できたと思う」

最高の瞬間

98-99シーズンで、忘れられているゴールが、まさにその瞬間だろう。それだけ重要なシーンが過小評価されるべきではない。それは、プレミアリーグ最終節、オールド・トラッフォードでのトッテナム戦だった。スパーズが1-0でリードしている状況で、ユナイテッドがリーグ優勝を果たすには、別会場で行われているアーセナル戦の結果次第、もしくは勝ち点3を取れれば自力優勝が決まる状況だった。

劣勢な中でステップアップした選手こそ、ベックスだった。ペナルティエリア付近から右足で放ったシュートが左のトップコーナーに突き刺さり、ユナイテッドは同点に追いつく。このゴールにより、シアター・オブ・ドリームスの雰囲気も頂点に。

すると、アンディ・コールがガリー・ネヴィルのアシストを受け、優勝を決める逆転弾をマーク。トレブル達成は10日後のことだが、ベッカムの素晴らしいゴールがなければ、起こり得なかったことだ。

ベッカムのトップ10ゴール 動画

ベッカムのトップ10ゴール

デイヴィッドがユナイテッド時代に決めた85ゴールの中から10選…

チームメートの回想

ガリー・ネヴィル

「偉大な選手というのは、大きな試合で影響力を行使できるもの。マンチェスター・ユナイテッドにとって史上最高のシーズンだった1998-99シーズン、彼はチャンピオンズリーグ準々決勝でのインテル戦で見事なクロスを供給し、ヴィラ・パークでアーセナルと対戦したFAカップ準決勝でゴールを決めた。ライアン・ギグスのゴールで決着がついた試合だ。リーグ最終節のトッテナム戦でもゴールを決めて、チャンピオンズリーグ決勝では、テディ・シェリンガムとオーレ・グンナー・スールシャールの得点に繋がったコーナーキックを蹴った。あの決勝では、彼がベストプレーヤーだった。それに、あのシーズンでは、誰よりも多くの試合に出場したフィールドプレーヤーだったんだ」

カンプ・ノウ後のキャリアは?

ベックスは、2003年にレアル・マドリーに移籍。ユナイテッドでは、394試合に出場し、85ゴール、13ものタイトルを獲得した。スペインでは、リーガエスパニョーラ優勝を含む2つのトロフィーを獲得し、メジャーリーグサッカーのLAギャラクシーに新天地を求めた。その後ミランにローン移籍した時期もあり、2013年1月には、現役最後のクラブとして、パリ・サンジェルマンと契約し、輝かしいキャリアをフランスで終えた。イングランド代表では115試合に出場し、キャプテンを務めたこともあった。

レジェンドのイラスト

オールド・トラッフォードのシー��ンチケットホルダー、スタンリー・チョウがデイヴィッド・ベッカムのポートレイトを描いてくれた。彼のトレブルウィナーズ作品集は、こちらから。

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