トレブルMFが絡んだトップ5モーメント
2019年5月26日にオールド・トラッフォードで開催される記念試合にデイヴィッド・ベッカム、ニッキー・バット、ポール・スコールズ、ヤスパー・ブロンクビストが出場することを受けて、クラブ史で最も有名なシーズンで見られたトップ5の瞬間を振り返る。
4選手中3選手が、バイエルン・ミュンヘンと対戦した1999年のチャンピオンズリーグ決勝に先発出場した。スコールズは、ユヴェントスとの準決勝 第2戦でイエローカードを受け、出場停止だった。
しかし、ポールはニューカッスルと対戦した1998-99シーズンのFAカップ決勝で決勝ゴールを決める活躍を見せた。
彼ら4選手がユナイテッド史に残る貢献をしたのは間違いない。同年のベスト5に残る瞬間を、振り返ってみよう。
5位:アーセナル戦での爽快なベッカム弾
トレブルを達成したシーズン前に開催されたワールドカップで退場処分を受け、ベックスへの注目は止まなかった。だが、同年に彼が見せたベストパフォーマンスは、ライアン・ギグスの見事なゴールの前に影を潜め、あまり評価されていない。2冠王者アーセナルとのFAカップ準決勝再試合という厄介な一戦で、ベッカムは最高のスタートをチームに与えた。17分、テディ・シェリンガムとの連携を経て遠目からのシュートを選択。これがデイヴィッド・シーマンが守るゴールの隅に決まったのだ。
4位:スコールズが決めたFAカップ優勝
チャンピオンズリーグ決勝には出場できなかったものの、彼はウェンブリーでのFAカップ決勝でインパクトを残す準備を整えていた。チームはテディ・シェリンガムのゴールで先制すると、後半に左足でゴールを叩き込み、シーズン2つ目のトロフィー獲得を確かなものにした。
3位:ベッカムの同点ゴール
1998-99シーズンのプレミアリーグ最終節でユナイテッドがアーセナルからタイトルを奪還するには、トッテナム・ホットスパーに勝たなければならなかった。ところが、レス・ファーディナンドに1点を許して先制されてしまう展開に。前半の進みが早く感じられた中、デイヴィッド・ベッカムの出番がやって来た。ポール・スコールズが倒され、ペナルティエリアの外で獲得したフリーキックを、ベッカムが直接決めて同点に追いつき、後半、アンディ・コールの逆転弾でリーグ優勝を決めた。
2位:キャプテンゴール
2試合合計スコア3-1で劣勢だったユナイテッドが、1968年以来となるヨーロピアンカップ/チャンピオンズリーグ決勝に勝ち進むには、ちょっとした奇跡が必要だった。だが、サー・アレックス・ファーガソンのチームは気概を持って試合に臨み、前半終了までに形勢をひっくり返した。劇的なカムバックは、ロイ・キーンのゴールからスタート。デイヴィッド・ベッカムのコーナーキックを前半の中盤に決め、一番ゴールが欲しい時間帯に仕事をこなした。ITVのコメンテーター、クライブ・ティルデズリーは、「ロイ・キーンのキャプテンゴールが決まった」と叫んだ。
1位:ギグス対アーセナル
2015年のMatch of the Dayが選ぶ過去50年で最も素晴らしいゴールに選出されたギグスの見事なソロゴールは、どの瞬間にも勝ったに違いない。延長戦までもつれた激闘で、ユナイテッドは一人少ない状況だった。トレブル達成に向けたプレッシャーもあった中、最もゴールが必要だった瞬間、ギグシーの一撃によりチームに生命が与えられた。この瞬間こそ、トレブルシーズンで最もクラブに影響を与えたシーンの一つなのは間違いない。