粘り強さと相手を振り切る献身的なプレーから、オランダでは「ピットブル」の異名をとっていたマラシア。その彼が、今シーズンのレッズの重要な戦力となることは明らかだった。

しかしテン・ハフ監督は、2022-23シーズンのプレミアリーグ最初の2試合で、すでに定評を得ているルーク・ショーを左サイドバックに起用。タイレルは、チャンスがくるのを待つことになった。

オランダのテレビ局『Rijnmond』とのインタビューで、マラシアは今シーズンをベンチでスタートしたことにストレスはなく、辛抱強くチャンスを待っていたと語った。

「（シーズン開幕時に）ストレスはなかったよ」と語った23歳。「自分のクオリティはわかっているからね」。

「いずれは、あのポジションを競い合う良いライバルになれるだろうと思っていた。もしチャンスがあれば、それを掴まなければならないと」。

テン・ハフがマラシアにプレミアリーグでの初先発を言い渡したのは8月末、リヴァプールがオールド・トラッフォードにやってきたときだった。

これはオランダ人DFにとって大きなチャンスであり、それを掴まなければならないことを、彼はわかっていた。

「リヴァプール戦に先発させるというのは、監督が決めたことだ。ならばしっかり期待に応えなければならない」。

タイレルはライバル相手に見事なプレーを披露し、テン・ハフ監督率いるチームは2-1で勝利を収めた。それ以来、マラシアはますます力をつけている。

彼は、ディオゴ・ダロト、ラファエル・ヴァランヌ、リサンドロ・マルティネスとともに強力なユニットを形成。4人はお互いをよく理解し、クリーンシートを達成するだけでなく、対岸でのゴールも享受している。ブロックやタックルが成功するたび、ハイタッチをしてお互いを讃えあう姿はお馴染みとなった。

インターナショナルブレイクに突入する前も、マラシアはユナイテッドで絶好調だった。そして今晩、オランダがネーションズリーグでポーランドと対戦する試合でも、彼はその状態をキープしたいと願っている。

10月2日（日）にはプレミアリーグが再開。マンチェスター・シティーとの今シーズン最初のローカルダービーが待っている。このインタビューから察するに、タイレルはエティハド・スタジアムでのこの試合で、左サイドバックで先発することを期待しているようだ。