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TOP4争いに注目

オーレ・グンナー・スールシャール監督は明確な目標を設定した。来シーズンのチャンピオンズリーグ出場権を得るために、残る5試合で勝ち点12をとることだ。

もちろん彼には長期的な目標もある。しかし、12月にマンチェスター・ユナイテッドの指揮官に着任したときの状況を考えれば、5月12日にTOP4入りが果たせていたとすれば、それは大躍進だと言える。

同じような状況を現役時代にも経験しているだけに、2つの椅子を4者で争うことがどういうことか、オーレは熟知している。しかもそのうちの3者は、ロンドンの強豪、アーセナル、チェルシー、トッテナム・ホットスパーだ。彼らも同様に、来シーズン、自分たちのスタジアムに欧州のエリートクラブを迎えたいと切望している。

そこでここでは、今後のTOP4争いを整理してみた。

スパーズ
マウリシオ・ポチェッティーノ率いるスパーズが、机上では一歩リード

トッテナム・ホットスパー:3位(33試合、67ポイント)

今後の試合
4月20日:マンチェスター・シティー(A)
4月23日:ブライトン&ホーヴ・アルビオン(H)
4月27日:ウェストハム・ユナイテッド(H)
5月6日:ボーンマス(A)
5月12日:エヴァートン(H)

良くも悪くも意外性あり
彼らは昔から、とんでもない結果を出してしまうことがある代わりに、必勝と思われた試合にころっと負けることもある。今シーズンもすでに10敗しているが、これは上位2チームの負け試合数を合計してさらに2倍した数だ。クリスマス時期にはタイトルも狙えるかというところにいたが、新装開店したスタジアムでの初戦、対クリスタルパレス戦が、6試合ぶりの勝ち星だった。

新スタジアム効果?
待ちに待ったトッテナム・ホットスパー・スタジアムがついに完成した。ミニ醸造所も備えたスタジアムは、工事の遅れを経てようやくこけら落としにこぎつけた。収容人数62062人は、アーセナルの60260を上回り、ロンドンで最大のスタジアムとなった。ゲンが良いのか、新スタジアムでのこれまでの3試合に全勝している。

終盤戦の様相は?
今週末のマンチェスター・シティー戦を除けば、与し易い対戦を残している。シティー以外に順位表の上半分にいるのはエヴァートンだけで、5試合のうち3試合がホームゲーム。ポチェッティーノ監督もつい最近「TOP4で終われる自信はある」と話していた。チャンピオンズリーグ出場権は、有能な選手を引きつけ、手放したくない選手を引き止めるための美味しいニンジンでもある。

ドローよりむしろ・・
仮住いのウェンブリーで戦ったアーセナル戦の1-1が、彼らにとって今シーズン唯一のドローだった。それ以外の成績は21勝10敗だ。

アーセナル:4位(33試合、66ポイント)

今後の試合
4月21日:クリスタルパレス(H)
4月24日:ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ(A)
4月29日:レスター・シティー(A)
5月4日:ブライトン&ホーヴ・アルビオン(H)
5月12日:バーンリー(A)

新監督のお手並は・・
アーセナル・ヴェンゲルの後任として指揮官に就任したウナイ・エメリにとってはまずまずの初シーズンだと言えるだろう。昨年獲得した総勝ち点数もすでに上回っている。一時は10点差あったトッテナムをチャンピオンズリーグ出場権獲得の座から引きずり下ろすことは、彼らにとってこの上ない快感にちがいない。特にホームでの成績は見事で、97-98シーズンにヴェンゲルの下で初優勝した時以来の10連勝を記録している。

内弁慶か?
勝ち点66のうち3分の2はホームで稼いだものだ。残る5戦のうち、3試合がアウェーで、ウルヴズ戦(彼らの手強さは我々も痛感しているが)と調子を上げているレスター戦の連戦もある。直近のアウェーゲームはワトフォードに1-0で勝利しているが、アウェー10試合で2試合めの勝利だ。2017-18シーズンも、アウェーでの成績の悪さに足元をすくわれている。

残り試合の勝算は一番
おそらくガナーズの残り試合がもっとも勝ち星を計算できる。まず上位6位陣との対戦はない。クリスタルパレスやバーンリーは、とくに何もかかっていない順位にいる。しかし7位の座を狙っているウルヴズとレスター、そして残留がかかったブライトンは必死な戦いを挑んでくるであろうから、想像どおりの展開にはならないかもしれないが・・・

オーバ&ラカ
これは新星バンドの名前ではない。ピエール・オーバメヤンとアレクサンドル・ラカゼットだ。彼ら2人でアーセナルの総得点66のうちの31点をあげている。エメリ監督は、このストライカー2人を、これまで彼が共にやってきた中でも最高の攻撃コンビだと評価している。パリ・サンジェルマンではキリアン・エムバペとネイマールがいたのにだ。

エメリ
アーセナルの指揮官就任初年度でTOP4を実現したいエメリ

チェルシー:5位(34試合、66ポイント)

今後の試合
4月22日:バーンリー(H)
4月28日:マンチェスター・ユナイテッド(A)
5月4日:ワトフォード(H)
5月12日:レスター・シティー(A)

残り試合はなかなか厳しい
バーンリーは手強いチームだ。とくに年明けからの後半戦で息を吹き返した。ワトフォードとレスター・シティーもヨーロッパリーグ出場権がある7位にのし上がれる可能性がある。そして山場はなんといっても、オールド・トラッフォードでのマンチェスター・ユナイテッド戦だ。チャンピオンズリーグ行きをかけたプレーオフとも言える一戦になる。

こちらは万全だが、そちらは?
チェルシーの状況を読むことは不可能だ。不確かであることだけが彼らにとって唯一確かな部分だとさえ言える。2年連続でチャンピオンズリーグ出場権を逃すわけにはいかないだろう。もっとも彼らにはヨーロッパリーグに優勝してチャンピオンズリーグ出場、というオプションも残されているが。

生え抜きがホット
18歳のウィンガー、カラム・ハドソン=オドイがエキサイティングな活躍を見せている。今シーズンはなかなかポジションを獲得できずにいたが、直近のリーグ戦3試合でチャンスを得た。この終盤戦も、持てる才能を見せつけたいと意欲を燃やしていることだろう。

エデン・アザールは?
現在リーグ戦で16ゴール。その中には、ウェストハム戦で決めた今シーズンのベストゴール候補に挙がる一打もある。アシスト数12はリーグナンバー1。チェルシー戦でもっとも警戒すべき選手であることは間違いない。

 

この特集は、4月13日のUnited Review ウェストハム戦号に掲載されたものを、加筆・修正したものです。

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