ウルヴズ戦でわかった5つのこと
モリニューでの前半を制したことで、マンチェスター・ユナイテッドは同会場での直近2試合でリーグ戦、そしてカップ戦で敗れたウルヴズを相手に1-1のドローという結果を残した。
オーレ・グンナー・スールシャール監督のチームにとってポジティブな結果が多かった一戦を振り返り、5つのポイントを紹介したい。
ユナイテッド50ゴール
今シーズンから再び背番号9番を着けてプレーしているアントニー・マルシャルは、開幕戦に続いてゴールを記録。そして、ユナイテッドでの50ゴールを達成した他、モリニューでも見事なフィニッシュでチームに先制点をもたらした。ゴールを決める前にはマーカス・ラッシュフォードのパスに反応するも決定的な仕事をできなかったものの、27分には再びラッシュフォードのお膳立てを決めて先制点をあげた。フル出場したマルシャルは、後半にポール・ポグバが獲得したPKに繋がるパスも供給。残念ながらポグバのPKはGKのルイ・パトリシオに阻まれ、失敗に終わった。
ポジティブなスタート
エクセレントな前半だったことを考えれば、最終的に残念な結果になった。とはいえ、ホームでのチェルシー戦、アウェイでのウルヴズ戦というトリッキーな2試合で勝ち点4を獲得でき、合計5ゴールを決められたのはポジティブな要素だ。もちろん、理想は勝ち点6の獲得だったが、ここまでは及第点。ユナイテッドは、土曜にホームで行なわれるクリスタル・パレス戦に集中する。オールド・トラッフォードでのチェルシー戦で見られたパフォーマンスを継続させたい。
プレーとポゼッションで圧倒
試合前に「この試合に向けた以上の準備ができるとは思わない」と語ったオーレは、前半の内容を喜んだに違いない。ユナイテッドは前半のポゼッションを70%支配し、ボールを奪われてもチーム総出で即座に奪い返したプレーは称賛に値する。ボールを奪われても、ウルヴズの選手の周りにはユナイテッドの2、3選手の姿も見られた。そして、可能な限り即攻撃に移行していた。後半はウルヴズの試合になったが、最終的にはポゼッションではユナイテッドが65%で上回った。これは、プレシーズンから選手のフィットネスレベルを上げようとしたオーレとコーチングスタッフの努力の賜物だ。
マクトミネイの成長
ハッスルで、相手をしつこく追いかけられた要因の一つには、ハードワークをこなし続けたスコット・マクトミネイの存在が挙げられる。スコットランド代表のマクトミネイは、チーム内で信頼できる選手に成長し、開幕からの2試合でポグバと共に中盤を形成している。また、チームのエンジンルームで規律あるプレーをこなし、知性溢れるプレーを見せている。彼はピッチ内外でアドバイスに耳を貸す選手で、クラブ史上最高のMFの一人、マイケル・キャリックの指導を受けている。マクトミネイは、ウルヴズ戦前に「キャリックは最高のお手本。彼はクラブに所属した選手で、考えられる限りフットボール選手として全てを経験している。6番のプレーも、8番のプレーもやってきた人で、僕はマイケルをお手本にしている」と語った。スコットは、確実にポジティブな方向に歩みを進めている。
VAR
シーズン開幕後、誰もが話題にしていることだが、モリニューでもVARに関する問題が生じた。FAカップで対戦した際にはビクトル・リンデロフへのレッドカードという判定が覆ったのだが、今回は残念ながらユナイテッドにとって有利にはたらかなかった。ルベン・ネヴェスの同点ゴール後にVARがビルドアップの場面を確認。今シーズンは似たような場面で得点が無効になるシーンも多く見られたが、ゴールと認定され、ドローとなった。