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現地観戦デビューはガラタサライ戦

多くの子供ファンにとって、マンチェスター・ユナイテッドの試合を生観戦するのは、週中のカップ戦やリザーブチームである場合が多い。

現地観戦デビューが、イスタンブールのアリ・サミ・イェン・スタジアムだった、などという人はめったにいないだろう。

1993年11月、チャンピオンズリーグの第2回戦でユナイテッドはガラタサライと対戦した。

この試合は、不名誉な記憶として残されている。また、外国籍選手は3人まで、という新ルールが導入され、順応するのに苦しみながらも99年にトレブルを達成するまでチーム力を築いた90年代において、墓標ともなる欧州カップ戦でもあった。


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ガラタサライの熱狂的なサポーター

ユナイテッドを出迎えたのは、『地獄へようこそ』と書かれた横断幕だった。エリック・カントナは退場処分となり、ポール・パーカーは相手ファンの一人から激しい言葉を投げかけられた。そしてユナイテッドは、この試合をもってその年のチャンピオンズリーグから敗退した。

しかし、当時5歳だったルカ・ツビクルにとってそれは、外国人のヒーローたちを間近で見た初めての経験だった。

「父のマティヤスはプロ選手で、地元のクラブでプレーしていたので、4年間ほどイスタンブールに住んでいました。ユナイテッドのことは家族ぐるみで好きでした。父は彼らのプレースタイルが好きだとよく言っていました。まだ若かったギグシーやネヴィルが頭角を現してきた頃でした」

一家はスロベニアの出身で、ルカが2歳のとき国を離れた。その後ザグレブやダブリンに住んだあと、ルカはマンチェスターの大学に進学した。しかし初めてユナイテッドを見たときの感激は、いまだに色あせていない。

「地面が揺れていたのを覚えています。ヨーロッパの強豪が来たら、どんなふうに扱うかを彼らは知っていた。あのスモークやノイズの中にいると、現実の世界ではないような感覚さえしました。ずっと浸っていたい感じでしたよ、アウェーファンじゃない限りはね!」

父親のコネクションがあったおかげで、ルカはホーム側に座ることができた。

「まさにクレイジーでした。試合が終わったあとは急いで家に帰りました。大勢の人が車で街中をパレードしていて、ちょっと怖い感じでしたね。あの濃密な感じは、いまでも昨日のことのように覚えています」

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憧れのエリック・カントナとの対面を果たしたルカ

ルカが初めてオールド・トラッフォードで観戦したのは9歳のときだった。そしていまは、スタジアムのすぐ側に住み、サー・アレックス・ファーガソンスタンドのシーズンチケットホルダーになっている。

あのイスタンブールでの夜が、スロベニア人少年にとって、シアター・オブ・ドリームスへ続く道の第一歩だった。

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