練習試合:アストン・ヴィラ 1-0 ユナイテッド
2020-21シーズン開幕前の調整として行われたアストン・ヴィラとの練習試合で、マンチェスター・ユナイテッドは1-0で敗れた。
主力が多数不在の中、オーレ・グンナー・スールシャール監督は数選手に初出場の機会を与えた。
アヤックスから加入したドニー・ファン・デ・ベークも初出場し、ここ2シーズンをシェフィールド・ユナイテッドで過ごしたディーン・ヘンダーソンがゴール前を守った。若きフォワードのアンソニー・エランガは後半に交代出場し、シニアで初出場。同様にテデン・メンギとイーサン・ガルブレイスにも出場機会が与えられた。
立ち上がりは静かな攻防となり、ヴィラはコナー・フリハンがフリーキックを直接狙うも枠外。スコット・マクトミネイとファン・デ・ベークの連携からダニエル・ジェームズがボックス内に危険なクロスを放り込んだが、合わせる選手がいなかった。
前半唯一とも言えた決定機を作ったのはホームのヴィラで、ジャック・グリーリッシュが左サイドから逆サイドのトレゼゲにクロス。受け取ったトレゼゲの折り返しに新加入選手オリー・ワトキンスが頭で合わせてヴィラが均衡を破る。
ユナイテッドは、相手のビルドアップ時にジェームズがヴィラのボックス内でエズリ・コンサに倒されたとアピールしたものの、主審のリー・メイソンはファウルではなかったと判定した。
失点後もプレスをかけ続けたユナイテッド は、ジェシー・リンガードがオディオン・イガロとのプレーからシュートも決まらない。
ここでもイガロがペナルティエリア内で倒されたと主張したが、主審のメイソンは今回も認めなかった。
30分を過ぎたところで再びヴィラにチャンスが到来。しかし、グリーリッシュからのクロスはわずかに合わない。
ユナイテッドの選手で前半もっともゴールの匂いが感じられたのはリンガードだった。ボックス内に侵入してボトムコーナーを狙ったシュートを放つも、ゴールキーパーのジェッド・スティアーに弾き返されてしまう。
前半終了間際にはイガロ、ハリー・マグワイア、ジェームズが相手のゴール前に顔を出したものの、15秒にも及んだ猛攻をヴィラのディフェンス陣が守り抜く。
ならばとルーク・ショーのクロスにリンガードが合わせたが、再びスティアーのセーブに阻まれた。
まだマッチフィットネスが整っていない状態での試合だけに、後半は前半より展開が少ない試合に。それでも快速ジェームズが左サイドからヴィラに襲いかかりクロスを供給。64分には自らシュートもサイドネットを揺らした。
ヴィラも後半は思うように決定機を作れず、ヘンダーソンを脅かすような攻撃は見られなかった。ただ、ポゼッションではユナイテッドを上回り、プレッシャーをかけ続けた。
両チームの監督が交代カードを切り始めた頃、マーカス・ラッシュフォードがボックス手前からシュートもわずかにワイド。
ファン・デ・ベークとチームメートとの連携は上々で、練習試合で見られたテクニカルなパスはシーズンを通して見たいと思わせるのに十分だった。
ファン・デ・ベークは、後半に出場したガルブレイスを生かそうとしたが、同選手のシュートは枠をとらえられなかった。
リンガードは、スティアーがゴールラインより前にポジションを取っていたのを見逃さず、ゴールまで35ヤードの距離からロングシュートを放り込んだが、対応されてしまう。
練習試合のため結果はさほど重要ではない。だが、明らかに後半より前半の方が内容が伴っていたと言える。
試合情報
アストン・ヴィラ :スティアー、キャッシュ(71分にエル・ムハマディと交代)、コンサ、ミングス、ターゲット、フリハン、ルイス、マッギン、トレゼゲ(76分にホタと交代)、ワトキンス(66分にサマッタと交代)、グリーリッシュ
出場機会のなかったサブ:ニーラン、シニサロ、テイラー、ランズベリー、ナカンバ、エル・ガジ、ギルバート、ハウス、ラムジー、デイヴィス
得点:ワトキンス(16分)
イエローカード:キャッシュ(55分)
ユナイテッド:ヘンダーソン(75分にグラントと交代)、ダロト(70分にウィリアムズと交代)、フォスメンサー、マグワイア、ショー、マクトミネイ(45分にガルブレイスと交代)、ファン・デ・ベーク、リンガード、ラッシュフォード(75分にエランガと交代)、ジェームズ、イガロ(61分にメンギと交代)
出場機会のなかったサブ:ガーナー
イエローカード:リンガード(56分)