ユナイテッド

ジェイドン・サンチョについて知っておくべきこと

日曜日 25 7月 2021 23:45

マンチェスター・ユナイテッドは、ジェイドン・サンチョというスリリングで、トリッキーなウィンガーを獲得した。彼のプレーは、ブラジル史上最も偉大なフォワードのダンシングサンバスタイルと、気骨あふれるサウスロンドンのストリートフットボールに影響を受けた。

ドイツのブンデスリーガに所属するボルシア・ドルトムントでファンタスティックな4シーズンを過ごしたサンチョは、21歳という若さながら、年齢以上に成熟した選手として、そして世界を代表する若手の一人としてユナイテッドに加わった。何事も恐れず、高い技術を持ち、爆発力も兼ね揃えた彼は、相手ディフェンダーを引き離すことができ、1対1でも無類の強さを発揮する。

2000年の3月25日にロンドンで生まれた彼は、ケニントンで育った。大都市の高層ビルでケージフットボールに興じ、ロナウジーニョに憧れた。7歳の時にワトフォードのユースに加わり、その4年後、サウスロンドンから移動する時間をなくすため、クラブと提携している学校の寮生となった。

オーレ:サンチョを獲得した理由

 記事

オーレ・グンナー・スールシャール監督が、新加入のジェイドん・サンチョについて語った。

14歳になると、首都を離れてマンチェスター・シティーのユースに加入。すぐに頭角を現し、サンチョはイングランドを代表する若手の一人として注目されるようになった。2017年の5月には、U-17欧州選手権で大会MVPに輝き、その実力を証明してみせた。そして同年の夏、彼はイングランドでのシニア初出場を果たす前に、勇敢にも海を渡ることを決断。ファーストチームでのフットボールを求め、移籍金800万ポンド()でドイツのボルシア・ドルトムントへ移籍した。

新たな環境にも問題なく適応した当時17歳のサンチョに対して、ドルトムントは即7番を与えるようなことはせず、慎重に育成する方法を取った。サンチョがブンデスリーガデビューを果たしたのは、2017年の10月21日で、翌年の1月に初先発の機会を掴んだ。2018年4月に行われたバイエル・レバークーゼン戦ではリーグ初ゴール、そして2アシストの大活躍で、4-0での快勝に貢献した。

そこからサンチョの快進撃がスタート。とりわけ2018年10月は印象に残るハイライトとなった。わずかひと月の間にイングランド代表デビュー、そして2000年に生まれた選手としてUEFAチャンピオンズリーグでゴールを記録した初の選手となった。さらに10月にはブンデスリーガの月間最優秀選手賞を受賞した。

2018-19シーズンに12ゴール、14アシストをマークし、10代の選手による記録を更新した彼は、ブンデスリーガ年間ベストイレブンにも選出された。攻撃面で熟練した実力を発揮した彼は、2019-20シーズンも32試合で17ゴール、17アシストという成績を残し、2シーズン続けてリーグの年間ベストイレブンに選ばれた。2020年5月には、SCパーダーボルン戦でシニアで初のハットトリックを達成。この試合で最初のゴールを決めた後、彼は「ジョージ・フロイドのために正義を」と書かれたTシャツを見せた。若くても、彼はフットボールを生かして社会を変えたいと願っている。そして今も、そうした活動を続けている。また彼は、地元であるサウスロンドンに新たなフットボールピッチを建設するプロジェクトにも関わった。

2021年5月13日、サンチョはDFBポカール(ドイツカップ)でのRBライプツィヒ戦で2ゴールを記録し、ドイツでのキャリアを完璧な形で締めくくった。ドルトムントでは137試合に出場して、50ゴール、64アシストを記録。これだけの成績を残した彼の獲得をユナイテッドが希望したのは当然のことで、サンチョがEuro 2020に出場したイングランド代表に合流中だった2021年7月1日、クラブ間での移籍金に合意したことが発表された。

代表デビューを果たしたのは、弱冠18歳だった2018年10月で、その1年後のコソボ戦(5-3でイングランドが勝利)で代表初ゴールを含む2点の活躍だった。2020年のアイルランド戦でも、代表3点目となるゴールを決めている。イングランドが決勝に勝ち進んだEuro 2020では3試合に出場。だがチームは、ウェンブリーでの決勝でPK戦により敗れた。

サンチョ「このクラブの一員になりたかった」

 記事

ユナイテッドへの移籍が完了したジェイドン・サンチョの独占初インタビュー

「フットボールは、自分を表現するもの」と、サンチョは以前インタビューで語っていた。21歳の彼がオールド・トラッフォードでボールを受けた際、ユナイテッドファンは席を立ち上がるほど興奮するだろう。彼は目の前の相手を恐れず、勝利への欲も強い。そして楽しむため、観客を興奮させるためにプレーする選手なのだ。

おすすめ: