ポグバ

ユナイテッド 0-2 パリ・サンジェルマン

パリ・サンジェルマンにオールド・トラッフォードで敗れ、オーレ・グンナー・スールシャールのマンチェスター・ユナイテッド暫定監督就任から続いた無敗記録が、ついに途絶えた。

後半にブレスネル・キンペンペ、キリアン・ムバッペにゴールを決められ、チャンピオンズリーグ・ラウンド16 第1戦は、フランスサイドに軍配が上がった。マンチェスターでの一戦で勝利を奪われたため、3月6日に行われる第2戦で逆転するには、クラブ市場に残るカムバックが必要になる。第1戦でイエローカードを2枚受けて退場となったポール・ポグバは、第2戦には出場できない。

スールシャール監督が就任からの11試合で10勝1分を記録したユナイテッドだったが、この日はこれまでの試合で見られたような魔法は見られなかった。欧州は別レベルだった。PSGは、6月1日にマドリードで予定されている決勝進出最有力候補としての実力を証明した。

スールシャール監督が試合前に求めたように、この日のオールド・トラッフォードの熱気は凄まじかった。それは、百戦錬磨のGKジャンルイジ・ブッフォンのプレーにも影響を及ぼすほどだった。

この試合がチャンピオンズリーグ121試合目となった41歳の名GKであっても、開始から10分まではミスが目立った。ブッフォン級の選手であっても、緊張感に襲われることがあるのか議論になったほどだ。

ビジターサイドには、オールド・トラッフォードのノイズに集中力を欠いたように見られた選手がもう一人いた。元ユナイテッドのアンヘル・ディ・マリアだ。ユナイテッドサポーターは、ルイ・ファン・ハール時代に所属した彼のパフォーマンスに満足していないことを、本人に反応で示した。

当時の最高額でレアル・マドリーから加入したディ・マリアは、序盤こそボールを上手く扱えていなかったが、徐々に雰囲気にも慣れ、ストレトフォード・エンドで左足によるシュートを放った。

ユナイテッドが序盤に作ったベストチャンスは、タイトな角度からマーカス・ラッシュフォードが強引にシュートを狙った場面。しかし、ブッフォンがニアポストに飛んだボールを弾き返す。

ユナイテッド
ジャンルイジ・ブッフォンは試合序盤に慌てる場面も、そこにプレッシャーをかけたジェシー・リンガード

それでもユナイテッドの攻撃は、PSGの守備により限定される展開に。アントニー・マルシャルがボールに触れられない状況が続いたが、それはPSGも一緒で、序盤はムバッペも仕事ができなかった。

しかし、昨夏のワールドカップでフランスの優勝に貢献した同選手のモーターが回り始めると同時に、危険なシーンが随所で見られるようになる。28分、ムバッペがゴール前に飛び出してシュートも、サイドネットを揺らす。しかし、仮にムバッペがゴールを決めていたとしても、この場面は今ラウンドから導入されたVARにより無効になっていただろう。それは、この後オフサイドと判定されたディ・マリアのシュートにも言えることだった。

前半はイエローカードが多く出されるテンションの高いプレーが見られたが、アシュリー・ヤングのショルダーチャージでディ・マリアが鉄柵に衝突した際には緊張感が増した。

このプレーに怒ったPSGの選手がヤングに詰め寄ったが、ユナイテッドの選手も間に入ってキャプテンを擁護。審判がイエローカードをヤングに提示し、この場を治めた。

前半終了直前にはジェシー・リンガードが負傷し、アレクシス・サンチェスを急遽投入。後半あたまからはマルシャルに代わってフアン・マタがピッチに入った。

後半はPSGが試合をコントロールする形で始まり、不気味な圧をユナイテッドにかけ始める。オールド・トラッフォードも相手の脅威を感じ始めるものの、それを止める手立てはなかった。

ムバッペはユナイテッドの守備を切り裂き始め、53分にはフリーの状態でヘディングシュートを放つも、デ・ヘアが弾いてコーナーに逃げる。しかし乱れた守備を立て直すには時間が足らず、ディ・マリアのコーナーキックをDFキンペンペに決められ、PSGが均衡を破った。

それから3分後、ユナイテッドの状況はさらに悪化。ダニエウ・アウベスに強烈なシュートを打たれピンチを招くも、ポグバにディフレクトして難を逃れる。ロープを背にしたユナイテッドが防戦一方となった中、アンデル・エレーラが起死回生のミドルシュートを選択したが、これはワイドに流れた。

キンペンペ
先制点を決めたキンペンペ

それでもユナイテッドは、速いペースで襲いかかるPSGの攻撃に対応仕切れず、2失点目を喫してしまう。ティロ・ケーラーから左サイドでボールを受けたディ・マリアがドリブルから低いクロスをゴール前に送ると、エリック・バイリーとビクトル・リンデロフの間に巧みに身体を入れたムバッペにゴールを許し、2点を追う状況に。

流れに乗ったPSGの怒涛の攻撃を抑えるには、デ・ヘアの力が必要になり、2点目を狙ったムバッペをなんとか阻む。

PSGの流れになり、完全に冷静さを失ったユナイテッドだったが、パリでの次戦で少しでもチャンスを見出そうと、ゴールを狙う。

だが、試合を通してブッフォンを慌てさせるようば場面は一度も見られなかった。

さらに、前半25分にイエローカードを受けていたポグバが89分にアウベスに対するファウルで2枚目のカードをもらってしまう。イタリア出身の主審ダニエレ・オルサトは、VARでプレーを確認した後にカードを出し、ポグバは退場となった。

欧州戦の夜を締めくくる形としては残念なものだったが、それでもユナイテッドサポーターは、オーレの名前をスタンドから叫び、チームを鼓舞し続けた。

ユナイテッド
退場処分を受けたポール・ポグバは第2戦を出場停止に

ユナイテッド:デ・ヘア、ヤング(c)、バイリー、リンデロフ、ショー、マティッチ、エレーラ、ポグバ、リンガード(45分にアレクシスと交代)、マルシャル(46分にマタと交代)、ラッシュフォード(84分にルカクと交代)

出場機会のなかったサブ:ロメロ、ダロト、ジョーンズ、フレッジ

イエローカード:ポグバ、リンデロフ、エレーラ、ショー

レッドカード:ポグバ(89分)

PSG:ブッフォン、ケーラー、シウバ、キンペンペ、ベルナト、マルキーニョス、ヴェッラッティ(75分にパレデスと交代)、アウベス、ドラクスラー、ディ・マリア(81分にダグバと交代)、ムバッペ

出場機会のなかったサブ:アレオラ、シュポ・モティング、クルザワ、ヌクンク、ディアビ

得点:キンペンペ(53分)、ムバッペ(60分)

イエローカード:キンペンペ、ドラクスラー、アウベス

観衆:7万4054人

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