ユナイテッド

ユナイテッド 4-1 フルアム

土曜日 08 12月 2018 17:20

冷酷なマンチェスター・ユナイテッドが、不振に喘ぐフルアムを相手にオールド・トラッフォードで今季最大の勝利をマークした。

前半にはアシュリー・ヤング、フアン・マタ、ロメル・ルカクにゴールが生まれ、プレミアリーグ最下位に快勝した。

フルアムは、後半にアブカバル・カマラのPKで1点を返したが、マーカス・ラッシュフォードが4点目を突き刺し、勝負を決めた。フルアムは、プレミアリーグ開幕から15試合連続して失点を記録。これは1997年のバーンズリー以来となる記録で、今節までに失点は36に到達していた。

19試合続けてクリーンシート(無失点)を達成できていないフルアムだったが、ユナイテッドは今季、試合開始から15分以内にゴールを決めたのは1度しかなかった。まさに、試合前の時点で予想された展開になったと言えるだろう。

この日は普段なら後半に攻めるストレトフォード・エンドめがけて前半ボールを押し上げることにんった。しかし、30分まで���2点を先行したのだから、誰も文句は言うまい。

最初にゴールを決めたのは、キャプテンのアシュリー・ヤング。左サイドでマークについたデニス・オドイをフットワークと力強さで振り切ると右足を振り抜きシュート。ボールはファーサイドのトップコーナーに吸い寄せられ、ユナイテッドが先制に成功する。ヤングの今季初ゴールにより、ゴールラッシュの展開になる。

先制点を決めた主将ヤング

プレミアリーグに昇格したフルアムは苦戦が続き、4試合前からクラウディオ・ラニエリ監督を招聘した。だが、28分にはマタにゴールが生まれて2-0に。ルカクからラッシュフォードにボールが繋がり、マンキュニアンからフリーの状態でボールを受けたマタが低い弾道のシュートを決めて、リードを広げた。

ラッシュフォードは、強烈なフリーキックで得点を狙ったが、フルアムGMセルヒオ・リコに阻まれた。

そして前半終了までにユナイテッドがリードを3点に広げる。再び鋭いパス交換から生まれたゴールシーンは、こうだ。ジェシー・リンガードのスルーパスを受けたマタが折り返し、ルカクが左足で蹴り込み、3点目をゲット。

チェルシー時代には”いたずらっ子”と呼ばれたラニエリ監督であっても、前半終了時点ではどうにもできない状況になっていた。

フルアムは、後半開始からアレクサンダル・ミトロヴィッチに代えてカマラを前線に置き、トム・ケアニーを下げてルシアーノ・ビエットを投入。この交代でフルアムのプレーが極端に変わったわけではなかった。むしろ変わってしまったのはユナイテッドの方で、前半の勢いは後半開始から見られなくなってしまった。

ジョゼ・モウリーニョ監督は、58分に負傷したクリス・スモーリングを下げ、マルコス・ロホを投じなければいけない状況に。フルアムが作った決定機は、アンドレ・シュールレのシュートくらいで、徐々にリズムを取り戻したユナイテッドは、アンデル・エレーラにチャンスがくるも、追加点を奪えない。

熱気を失ったツケを払うことになったのは、この後だった。エレーラがペナルティエリア内でカマラを倒し、主審のリー・プロバートがフルアムにPKを与えた。潔白を主張したエレーラだったが認められず、カマラが落ち着いてPKを成功させ、フルアムが67分に1点を返した。

フルアムの希望を打ち砕いたのは、彼ら自身だった。その直後、ラッシュフォードと接触したアンギッサに2枚目のイエローカードが出されて退場し、一人少ない状況に追いやられたのだ。

ルカクのゴールで3点リード

時間がかかったものの、やっと前半のプレーが戻ったユナイテッドは、ラッシュフォードが華麗なステップからボックス内に侵入してシュートもこじ開けられず。ならばとルカクへのパスを選択したが、リコに阻まれてしまう。

ゴール前でダメなら、少し離れた位置からトライしたラッシュフォードは、82分にニアポストに強烈なシュートを叩き込むことに成功した。

快勝したユナイテッドは、クリスマス前最後のホームゲームで、ファンに幸せな瞬間をプレゼントした。

ラインナップ

ユナイテッド:デ・ヘア、ダロト、ジョーンズ、スモーリング(58分にロホと交代)、ヤング(c)、エレーラ、マティッチ、マタ、リンガード(72分にフレッジと交代)、ラッシュフォード(83分にマクトミネイと交代)、ルカク

出場機会のなかったサブ:ロメロ、ペレイラ、フェライニ、ポグバ

得点:ヤング(13分)、マタ(28分)、ルカク(42分)、ラッシュフォード(82分)

イエローカード:ダロト

フルアム:リコ、セセニョン、オドイ、ミトロヴィッチ(46分にカマラと交代)、ケアニー(46分にビエットと交代)、リーム、シュールレ(73分にシセと交代)、ブライアン、セリ、モーソン、アンギッサ

出場機会のなかったサブ:ベッティネッリ、ケバノ、ヨハンセン、クリスティ

得点:カマラ(67分PK)

イエローカード:アンギッサ、セリ

退場:アンギッサ

観衆:7万4523人