マンチェスター・ユナイテッドと同様に、オランダの強豪AFCアヤックスも生え抜きの選手を何人も育成している。ドニー・ファン・デ・ベークも、近年で最も才能のある若手の一人だ。
幼い頃から憧れていたクラブで世界に名を轟かせたファン・デ・ベークは、2018-19シーズンのチャンピオンズリーグ準決勝に進出したアヤックスの一員だった。23歳でユナイテッドに加わった彼は、アヤックスでオールラウンドなプレーに関して学び、経験を積んでいる。
1997年の4月18日にオランダのナイケルケルフェーンで生まれたファン・デ・ベークは、地元のVeensche Boysでフットボールを始め、2014年8月にアヤックスのアカデミーに加わった。
クラブのリザーブチーム、ヨング・アヤックスで2015年1月にデビューを飾り、その2ヶ月後にはエールディビジのADOデン・ハーグ戦のベンチに登録された。2014-15シーズン終盤にはAFCアヤックス・タレント・オブ・ザ・フューチャー賞を受賞し、ラファエル・ファン・デル・ファールト、ヴェスレイ・スナイデル、デイリー・ブリント、クリスティアン・エリクセンらの仲間入りを果たした。
ファーストチームデビューは2015年11月に行われたUEFAヨーロッパリーグでのセルティック戦で、ドニーは同年10試合に出場。偶然にも、同年の12月にオーレ・グンナー・スールシャール監督が率いたモルデとの試合で初ゴールをマークしている。
2016-17シーズンからファーストチームに定着すると、29試合に出場。同シーズン最後の試合はストックホルムで開催されたヨーロッパリーグ決勝でのユナイテッド 戦で、ファン・デ・ベークは70分に交代出場した。
2017-18シーズンはアヤックスで35試合に出場した以外にも、イングランド代表との試合でオランダ代表デビューも果たした。
トップタレントとして知られているファン・デ・ベークは、アヤックスがチャンピオンズリーグ準決勝に進出した2018-19シーズンにその名を轟かせた。
ドニーは、敵地で行なわれたユヴェントスとの準々決勝 第2戦でゴールを記録し、2-1での勝利に貢献。
トッテナムとの準決勝 第1戦での決勝ゴールも記録したが、第2戦で敗れて決勝進出を逃した。それでもマタイス・デ・リフト、フレンキー・デ・ヨングらとのプレーで評価を高めた。
アヤックスは、18-19シーズンのエールディビジとKNVBカップで優勝も、2019年の夏にはデ・リフトがユヴェントスに、そしてデ・ヨングもバルセロナに移籍。ファン・デ・ベークはクラブに残り、コロナウイルスで短縮されたシーズンで8ゴール、5アシストを記録した。
そして2020年9月2日、アヤックスはドニーの移籍に関してマンチェスター・ユナイテッドと合意に至ったことを発表。中盤ならどのポジションでもこなせる彼は、ユナイテッドと5年契約(1年の延長オプション付き)を結んだ。