リチャード・アーノルドからファンの皆様へ

マンチェスター・ユナイテッドCEOのリチャード・アーノルドが、サポーターに向けて次の手紙を書いた。

メイソン・グリーンウッドに対するクラブの調査が終了し、その結果を発表した今、その過程と決断について、ファンの皆さんに率直かつ透明性を持ってお伝えしたいと思います。

これは雇用主と従業員の間の内部懲戒調査であり、通常は世間の目に触れることなく行われるものです。疑惑の公然性とメイソンに対する注目度を考えると、これが通常の状況でなかったと認識しています。しかしながら、正当な手続きを踏み、私が明確な決定を下すまでは、可能な限りメディアのコメントを避けることが重要と考えました。

2022年1月に音声と画像がオンライン上に投稿されたとき、私は衝撃を受けたと同時に、被害者とされる女性への懸念を抱きました。それ以来、彼女の幸せ、希望、物事に対する視点は、クラブの基準や価値観と同様に、クラブのアプローチの中心となっています。私たちはすぐにメイソンを調査保留で出場停止にすべきと結論づけましたが、同時にメイソンに対する注意義務と、完全な情報に基づいて決断を下すことの重要性も意識していました。今年2月まで、これは警察と検察庁の問題でした。クラブがメイソンや関係者と疑惑について話し合ったのは、告訴が取り下げられた時でした。

私たちの調査は、事実とその背景を明らかにするため、可能な限り多くの証拠を集めることに努めました。これはさまざまな理由から、迅速で簡単なプロセスではありませんでした。被害者とされる人物の権利と意思を尊重することが不可欠でした。また、捜査権限が限られているため、第三者の協力に頼らざるを得ませんでした。我々の男女チームやライオネスへの影響を最小限に抑えたいという私の意向も、タイミングに影響しました。その結果、より多くの憶測が出てしまったことは理解していますが、そうでなければ正当な手続きが損なわれ、時期尚早の混乱が生じていたでしょう。

私たちが尊重する理由により、特定の証拠にアクセスすることはできませんでしたが、私たちが照合した証拠により、メイソンは起訴された行為を犯していないと結論づけられました。被害者とされる方の匿名権を含め、法的な理由から私がお話しできることは制限されていますが、この事件の複雑さをご理解いただくため、以下のことをお伝えします。

- 被害者とされる人物は、2022年4月に警察に捜査の取り下げを要請しました。
- 私たちは、録音された音声がもっと長い録音から短く抜粋されたものであったこと、およびネット上に掲載された画像について、もう一方の説明を受けました。
- 被害者とされる人物のご家族もこのプロセスに参加し、私たちの事実関係を確認し、訂正する機会が与えられました。

先週、メディアは私たちがメイソンの復帰を決定し、そのための計画の要素がリークされたと報じました。復帰は私たちが検討し、計画していた方向性のひとつでした。文脈から言えば、過去6ヶ月の間にいくつかの方向が検討され、計画され、私たちのプロセスが進むにつれて、私の見解も徐々に出てきました。最終的な決断は私に委ねられていましたが、決断を下す直前まで、さまざまな要因や見解を考慮していました。

私はメイソンが起訴された行為を犯していないことに納得していますが、メイソンは過ちを犯したことを認め、その責任を取っています。また、マンチェスター・ユナイテッドという厳しいスポットライトの下、メイソンが自分のキャリアを立て直し、パートナーとともにお子さんを育てていくことの難しさも心に留めています。さらに、この件に関して非常に厳しい意見が出ているため、クラブ内の団結を妨げる要因を最小限に抑えることが私の責任でもあります。

メイソンがマンチェスター・ユナイテッドから離れてキャリアの再構築を目指すことは決まりましたが、それでこの件が終わるわけではありません。クラブは、被害者とされる方とメイソンが人生を立て直し、前向きに前進できるよう、引き続きサポートしてまいります。

引き続き、ご支援をよろしくお願い致します。

リチャード・アーノルド