22-23シーズンは10試合でカムバック
「個性、挽回力、決断力」
これは、マンチェスター・ユナイテッドがフルアムを破り、FAカップ準決勝に進出した後にエリック・テン・ハフ監督が選んだ言葉。監督がこうコメントしたのには、理由がある。
この勝利は、テン・ハフが指揮官としてデビューして以来、ユナイテッドがビハインドを背負った状態から結果を残した10回目のカムバックだった。
アレクサンダル・ミトロヴィッチに先制されたものの、フルアムの2枚のレッドカード、ブルーノ・フェルナンデスとマルセル・サビッツァーのゴールで試合をひっくり返した。
メディアの関心は、後半のフルアムの自滅に集まっているかもしれないが、我々は、その自滅を促したユナイテッドの気概とクオリティに注目したい。
今シーズンのカムバックを振り返り、投票で印象に残る一戦を教えてもらいたい。
オモニア 2-3 ユナイテッド(ヨーロッパリーグ)
ニコシアでのハーフタイムで1-0だった一戦は、エリックがマーカス・ラッシュフォードとルーク・ショーの投入を決定して流れが一変。後半開始から数分で同点に追いつき、さらにサブのアントニー・マルシャルが追加点をあげ、さらにラッシュフォードがゴールを決めて勝負をつけた。
エヴァートン 1-2 ユナイテッド (プレミアリーグ)
ユナイテッドは、アレックス・イウォビのゴールで早々に先制されたが、アントニーの巧みなフィニッシュですぐに同点に追いつき、ハーフタイム前にクリスチアーノ・ロナウドがユナイテッドでの最後のゴールを決めた。
チェルシー 1-1 ユナイテッド (プレミアリーグ)
10月下旬、スタンフォード・ブリッジに勝利はなかったが、カゼミーロのロスタイムのヘディングは、間違いなく今シーズンで最も重要な瞬間のひとつだった。ユナイテッドは、ジョルジーニョの終盤のPKでビハインドを背負うパフォーマンスではなかったが、終了間際の同点ゴールこそ、「個性、挽回力、決断力」を証明している。
ユナイテッド 4-2 アストン・ヴィラ (カラバオカップ)
ユナイテッドは2度のビハインドを負ったが、アレハンドロ・ガルナチョの交代が流れを変えた。ラッシュフォードの粘り強いゴールで2-2とした後、ガルナチョはフェルナンデスの得点をアシストし、さらに後半追加タイムにはスコット・マクトミネイの追加点を後押しした。
ユナイテッド2-1 シティー(プレミアリーグ)
今シーズン、最も印象に残った試合は?ジャック・グリーリッシュのゴールでシティーに先制され、最悪の事態を迎えたが、物議を醸したフェルナンデスの同点弾で試合の流れは変わった。そして、ラッシュフォードが決勝点をマーク。10月にエティハドで6-3の屈辱を味わったチームが、特別な資質を示した。
ユナイテッド 2-2 リーズ (プレミアリーグ)
この日は前後半の開始早々に失点。しかし、またしてもテン・ハフの交代策が功を奏した。ファクンド・ペリストリがラッシュフォードのヘディング弾に絡んで2-1とする基礎を作り、70分にはジェイドン・サンチョのゴールで同点に追いついた。
バルセロナ 2-2 ユナイテッド(ヨーロッパリーグ)
カンプ・ノウでビハインドを背負うことは非常に厄介だったが、2022-23シーズンのユナイテッドには問題なかった。マルコス・アロンソがバルサに先制点を与えた直後、ラッシュフォードはブルドーザーのごとき突破でカタルーニャのディフェンスを突破してシュートを蹴り込んだ。さらに、右サイドのコーナーから見事なドリブルを見せ、ジュール・クンデのオウンゴールによって、2��目を奪った。試合終了間際にハフィーニャに同点ゴールを許したが、ユナイテッドはスペインリーグの首位を相手にしても恐れず立ち向かった。
ユナイテッド 2-1 バルセロナ (ヨーロッパリーグ)
オールド・トラッフォードでのリターンマッチは、ロベルト・レバンドフスキのPKで再びバルセロナがリードを奪う。しかし、アントニーの投入により、テン・ハフ・マジックはさらに進化を遂げ、試合は大きく動いた。フレッジの得点で同点に追いつくと、21番が見事なボレーシュートを決め、2試合合計4-3で勝ち上がった。
ユナイテッド 3-1 ウェストハム (FAカップ)
ハマーズに先制されるも、オウンゴールとガルナチョの見事なフィニッシュで逆転。そしてフレッジが今季6点目を挙げ、スコアに華を添えた。
ユナイテッド 3-1 フルアム (FAカップ)
FAカップで4試合連続3-1で勝利した一戦は、後半早々にフルアムが先制し、ダビド・デ・へアが見事なセーブを連発したことで崩れずに済んだ。PKの判定を巡って退場者を出したフルハムは9人になり、フェルナンデスの2点目とサビツァーのユナイテッド初ゴールでカムバックを達成した。